ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

ラ メゾン クレール 1853(La Maison Claire 1853)/久米(那覇)

那覇市久米の「ラ メゾン クレール 1853(La Maison Claire 1853)」。フランスの三ツ星店で経験を積んだシェフが「フランス料理よりもフランスらしく、琉球料理よりも琉球らしく」という野心的なスローガンを掲げるフランス料理店です。
シェフの経歴やコンセプトはさておき、当店はサービスが壊滅的ですね。おたく飲食経験は初めてですかぐらいの段取り悪さであり、細やかな配慮というものとは縁遠い世界に生きているようです。もしかするとタイミーだったのかもしれません。
閉口したのはワインの取り扱いで、ボトルでスパークリングワインを注文すると10分以上は捜索の旅に出て帰って来ず、抜栓前にエチケットの確認もしないで勝手に開け、乾杯後はあろうことかバキュバン(真空ポンプ)で栓を閉じてきます。素人でも少し考えれば根本的に間違っていることがわかるだろうが。ケーキ切れそう?

グラスのワインが無くなりつつあるのに注ぎ足す気配は無く、空っぽにしてようやく注ぎに来る有様。当店のサービスは恐らくフランス料理店に客として出入りした経験はなく、価値観がグラス交換制の居酒屋です。この夜わたしはじっと我慢の子であった。
シェフもシェフで、料理を説明する際「えーと、何だっけな?」と、自分が作った料理の名前を思い出せない。サービスは隣に突っ立ってニコニコしているだけで、ワインを注ぐなど他の仕事に取り掛かろうともしない。なにこれ世界滅びるの?
あぐー豚と地鶏を用いたシャルキュトリにペラペラのフォアグラをトッピング。そのへんの西洋居酒屋で出てくるようなクオリティであり、不味くはありませんが、美味しくもありません。歯茎がげっそりする。
アバサー(ハリセンボン)のスープ。お、これはなかなか美味しいですね。魚介の旨味が凝縮されておりコクがある。本日一番のお皿です。先のシャルキュトリからインターバルが20分もあったことを除いては。
エビとミーバイ(白身魚)の調理にも長時間を要し、これは「民芸酒場 おもろ」などと同様に精神と時の部屋を想起させます。フィルムをハサミでチョキチョキ切るスタイルも激ダサく、連れも「何十年前のプレゼンテーションなんだよ」とゲラゲラ笑ってました。とは言え味は悪くなく、いや、けっこう美味しい。
メインは本部牛の内モモとリ・ド・ヴォー。先ほどの料理から30分近く経っており、スーパーボウルのハーフタイムショーに匹敵するインターバルです。味についても全然ダメで、皿がキンキンに冷たく肉から温度をガンガンに奪っていました。加えてシェフから「リ・ド・ヴォーと言いまして、ミルクを消化する部位です」との謎解説があり、医師である連れは眉間に深い縦皺を刻み、口をへの字に結ぶ。
デザートは悪くないのですが豪華さに欠け、プリンにチョコと、なんだか3時のオヤツのようです。「フランス料理よりもフランスらしく、琉球料理よりも琉球らしく」というコンセプトとは一体なんだったんだろう。
極めて遺憾なディナーでした(画像は食べログ公式ページより)。客単価の割にサービスは訓練を受けているとは到底思えないレベルであり、とりわけワインの取り扱いは目に余り、基本的な作法すら欠如しています。

厨房には躍動感が無く、料理ごとの提供間隔には果てしない空白が横たわり、その体験は時代遅れの遺物と言わざるを得ません。

提供される価値と価格は著しく乖離しており、その対価を支払う意義を見出すことは全くできませんでした。

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肉の大山(にくのおおやま)/上野

1932年創業の食肉卸会社「株式会社大山」の直営店で、上野アメ横の中心部に位置する人気の肉料理店「肉の大山(にくのおおやま)」。御徒町駅から徒歩数分で、この日は1階の立ち飲みスペースで3時のオヤツにビールとメンチカツを頂きました。
常態的に行列が生じていますが、テイクアウト客と立ち飲み客が混在しており、回転も速いので待ち時間は短い。店頭のカウンターで、好きな揚げ物やドリンクを注文し、その場で商品を受け取り、空いているカウンターやテーブルで立ち飲みを楽しみます。

ちなみに立ち飲みスペースの喧騒を抜けて奥へ進むと着席型のダイニングが広がっており、ステーキ定食やハンバーグ定食を腰を据えて楽しむことができます。
「生ビール(中)」は520円。立ち飲みにしては結構高く、ツマミ類が200円かそこらということを考えると相当の高価品です。
「チキン竜田」は200円。醤油ベースのタレに漬け込んだ鶏肉に、片栗粉をまぶして揚げているようです。サクッとした軽い衣とジューシーな鶏肉の食感が特長的。
「特製メンチ」は220円。衣は粗めのパン粉で揚げられており、ザクっとした小気味良い食感。粗めに挽かれた牛肉がたっぷりと使われており、噛みしめるたびにジューシーな肉汁が口の中に溢れ出します。食肉卸の直営店ならではの、肉の旨味が凝縮された逸品です。
玉ねぎもたっぷり入っており、その自然な甘みが力強い肉の風味と調和し、全体の味わいを一層引き立てています。ソースをかけずとも、肉と玉ねぎだけで完成された美味しさがある。これで220円とは大満足。
以上で合計千円を切りました。ふらっと立ち寄ってサクッと飲んで帰る、サク飲みのお手本のような体験。一人飲み客が多くテイクアウトも可能なので使い勝手抜群。近くを通りがかったら深く考えずに立ち寄ってみましょう。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。