みなと食堂/陸奥湊(青森)


東京からドアドアで5時間は超える僻地、八戸。その漁港近くにある食堂が食べログ3.82を叩き出すという奇跡(2018年4月)。漁港近いためか、営業時間は6:00~15:00と限定的。11時に訪れて1組待ちで、すぐに数組の待ち行列が生じていました。
スペシャリテは平目漬丼とせんべい汁なのですが、入荷次第でメニューに変動がある模様。我々は『平目漬丼せんべい汁セット』『今日の四合せ丼』『いちご煮』を注文。なのですが、絶望的にオペレーションが悪い。都心であればワンオペは軽い業務内容なのですが、当店では従業員を4人も配置しているにもかかわらず、着席してから提供まで20分近くを要しました。
小鉢として供される長芋。結構な細さにカットさえており、醤油をチロリと垂らして中々旨い。
せんべい汁。八戸の郷土料理です。南部煎餅を用い、醤油味で煮立てた鍋料理。汁物というよりも、山の幸を煮込んだオカズという印象。煮込まれた煎餅の独特の触感がクセになります。
いちご煮。せんべい汁と共に八戸を代表する郷土料理です。平たく言うとウニとアワビの吸い物であり、塩とわずかな醤油だけで味付けをしただけの、素材の味を活かした料理です。アワビはほんの2ミリほどしか入っていなかったため記憶に残りませんでしたが、ウニはゴロゴロと気前よく入っており、これで950円はお買い得。青じその千切りの香りもアクセントにちょうど良い。
スペシャリテの平目漬け丼。この日は平目の入荷が少なかったため、半分はマグロとイカで代用しています。

淡白な平目が濃厚なタレに漬け込まれちょうど良い味わい。卵黄を潰して混ぜるとより濃厚な風味であり、これで単品1,000円はお買い得。ゴハンの量が驚くほど多く、1合近くはあるのではなかろうか。
コチラは今日の四合せ丼。しあわせどん、と読みます。具材は平目、マグロ、ホタテ、甘エビの4種。先の平目と同素材なのでしょうが、やはり淡白な味わいであり、漬けにしたほうが良いなと再認識。マグロや甘エビは都内の回転寿司で食べる質と大差なし。ホタテは極めて大ぶりかつ新鮮。たっぷりと口に頬張ることができ、なるほど幸せな気分になります。
お会計は合計で3,800円。まあ、リーズナブルと言えばリーズナブルですが、スシローやくら寿司で食べたほうが満足度は高いです。食べログ3.82はちょっと得点バブりすぎ。絶望的にオペレーションが悪く、ライスの風味がイマイチなことを考えると、近くに用事があれば来ても良いですが、わざわざ遠くから訪れるほどでは無いと感じました。


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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。

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