和加奈(わかな)/高良(那覇市)

地元民に大人気の鮨店「和加奈(わかな)」。ゆいレール赤嶺駅から歩いて10分ほどの場所にあり、このあたりは「魚まる(うおまる」「たからまちがー」など魅力的な飲食店が点在しているのですが、不思議と旅行者を見かけることがありません。ちなみに赤嶺駅は日本最南端の駅ですこれ豆な。
私はフライト前の17時に予約を入れ開店と同時にお邪魔したのですが、その後は続々と地域住民が訪れ始め、18時には客席の8割方が埋まってしまいました。50席以上あり平日だというのにこの客入りとは恐ろしい子。周りの注文状況を見るに、鮨屋というよりは海鮮居酒屋として利用している方が殆どでした。
酒は安く瓶ビールが600円に、ハイボール系のメガジョッキでも800円かそこらです。良く飲むグループ客のために飲み放題プランもありました。
刺身盛り。2人でお邪魔したので2人前をお願いすると「1人前で充分」との助言があり、なるほど充分な盛り込みっぷりです。魚種を特定できない謎の魚があり、その日おすすめの地魚でしょうか。名前がわからないからこそ、舌で純粋に味を探る楽しみがあり、他の定番との味わいの対比が際立ちます。
アジの刺身とタタキの盛り合わせ。アジ本来のプリッとした弾力と、青魚特有の爽やかな脂の甘みがダイレクトに感じられ、生姜醤油との相性が抜群。一方、タタキは細かく刻まれることで身がなめらかになり、ネギや生姜、大葉などの薬味と渾然一体となって香りが弾けます。
アジの骨の部分は唐揚げにしてくださいました。低温でじっくりと揚げられた骨はサクサクで軽やかな食感。噛み砕くとスナック菓子のような小気味良い音が響き、中骨から染み出す凝縮された魚の旨みと、程よい塩気が口の中に広がります。これはビール一択だ。
やりイカバター。そのへんの居酒屋の冷凍イカとは一線を画す味わいで、加熱されてプリッとした弾力を持ちながらも歯切れの良いイカは、噛むほどに独自の甘い汁が溢れ出します。そこにバターの濃厚な塩気と風味が重なり、さらに焦げた醤油の香ばしさがアクセントとなって食欲を刺激します。
牡蠣と春菊の炒めもの。加熱されてプリッと身が縮まった牡蠣を噛むと、クリーミーで濃厚なエキスが溢れ出し、春菊の独特の清涼感ある苦味に良く合う。味に深みとメリハリをがあり、日本酒が進むリッチで香り高い味わいです。
ブリ大根。ブリのアラの部分とダイコンを丁寧に煮た冬の味覚。ブリの美味しさは当然として、ブリのエキスと出汁を吸い込んだ大根も素晴らしい。常連客が取り置きしていたほどの人気商品なので、在庫があればマストバイな逸品です。
かきあげ。沖縄らしいぼってりとした厚い衣の中には白身魚がたっぷり。白身魚のホクホクとした食感が心地よく、通常のかき揚げよりもリッチな味わいです。これをウスターソースで食べるのが沖縄の天ぷらだ。
ばくだん巻き。納豆のコクと粘り、長芋のシャキシャキとした瑞々しさ、タクアンのポリポリとした歯応えを海苔で巻き込んでいきます。食感のシンフォニーを楽しむことができ、お口直しに最適です。
〆のお食事に「海鮮ロール」。その日の新鮮な魚介がぎっしりと詰まった贅沢な太巻きで、ひと口頬張ればマグロの濃厚さ、白身の弾力、イカの甘みなど、異なるネタの旨みが一度に押し寄せます。口いっぱいに広がる海の幸。どこを食べても主役級。
以上を2人でシェアし、軽く飲んでお会計はひとりあたり5千円程。店主から「よく食べたねぇ」と感心されるほど食べてこの価格。空港からも近く沖縄の郷土料理の用意もあり旅行者にもピッタリ。グループで訪れるのであれば、飲み放題付きのプランで是非どうぞ。

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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。