ブリッカ(Bricca)/三軒茶屋

三軒茶屋駅から徒歩7~8分。「食べ疲れしないお料理と飲み疲れしないワインで居心地のよいお店」がコンセプトのイタリア料理店。
全部で15席程度と小体なお店。レストランというよりも、旨い食事が出るワインバーといった趣きです。小さいながらもワインセラーを誂えるあたり、ワインに対する矜持を感じます(以上、写真は公式facebookページより)。
満員電車に揺られて来たので地味に汗だく。まずは水分補給にとビールを頂きます。これが何だかとっても旨くって、思わずおかわりしてしまいました。きちんと設備をメンテナンスしている証拠でしょう。
一口目は大麦など穀物のサラダにカサゴの卵(?)。ポーションが極めて小さいのが残念。それでいてぼんやりとした味付けだったので、印象に残り辛い一皿でした。
サバと里芋のテリーヌ。これは抜群に美味しいですねえ。サバの味わいが頑強であり、その味の濃さを里芋の滑らかさが受け止める。本日一番のお皿でした。
パンは自家製とのことでしたが、水分が抜けきっておりボソボソとした食感であまり私の好きなタイプではありません。
白子のムニエル。官能的な舌触りの白子をやや強めの火と油でザクっとした食感へと転化します。もちろん内部はトロットロのトロ。凝縮感がありながらもミルキーな味覚であり実に美味しかった。
パスタは羊のラグー。ラグーそのものは申し分のない味わいでしたが、麺そのものの風味が乏しいような気がしました。個人的には生パスタのモチモチとした食感を好むので、全体としてはやや物足りなく感じてしまう。
続くワインはコチラ。ガルガーネガ主体のミネラル溢れる1本。酸もキレイであり価格を考えると非常にリーズナブルなものです。値付けも酒屋の倍程度であり良心的。
メインは豚肉を焼いたもの。こちらはあまりにシンプルすぎる調理でガッカリしました。家庭料理の延長です。もう少し手の込んだ料理を食べたかった。
デザートはマスカルポーネチーズのスープ。高脂肪を感じさせない上手な味付けであり、いくらでも飲めてしまいます。イチゴの酸味もアクセントとして小気味良い。

お会計はひとりあたり8,000円と少し。まあ、こんなもんでしょうか。どの皿も美味しく外さない味覚なのですが、思い返すと何故だか記憶に留まる皿が少なかったような気がします。我々のようにコースで食べるのではなく、フラりと立ち寄ってカウンターで好きな食べ物だけをアラカルト注文するのが良さそうなお店でした。


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三茶は店主の思い入れの強い哲学のあるお店があっていいですね。ちなみに三軒茶屋は「さんげんちゃや」ではなく「さんげんぢゃや」と読むのが正解です。これ豆な。

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