ラルテ/三軒茶屋


L'ARTE。真のナポリピッツァ協会認定店。シェフは日本ナポリピッツァ職人協会の副会長を務めます。
人気のお店で開店と同時にお邪魔したのですが、あっという間に満席になりました(以上、写真は公式ウェブサイトより)。
お久しぶりです、と真昼間から連れとグラスを合わせる。ランチビール300円という表記に心が躍りましたが、グラスが極めて小さかったので特段お得というわけではないでしょう。「久しぶりって、先週会ったばっかじゃん。あのあと二日酔いで大変だったんだから。あ、おかわりお願いしまーす」。良く飲む女の子って大好き。
「次の日友達に『いい歳して一体どんな飲み方してるの?』って心配されて、『タケマシュランと盛り上がっちゃってさ』って答えたら『あ、その人知ってる。酷評する人だ』だって」

大変心外です。こんなにずぶ濡れな濡れ衣は中々ありません。私は食事に出かけるにあたり、酷評しに行こうという気は一切無く、食後の記録として事実と感想を素直に残しているだけです。それが結果的に酷評と読めてしまうのは、その店の価値観が私のそれと異なるだけである。

大体、「美味しくない」ものを「美味しくない」と言って何が悪いのでしょう。私からすれば雨が降っている事実について「雨が降ってるね」と表現しているのと何ら変わりはありません。全然美味しくないのにさも美味しそうに表現するほうがよっぽど害悪。雨がザアザア降りで一向に止む気配が無いのに「降ってないよ」「もうすぐやむみたい」と言うようなもんですよ。

一方で、「○○って店が調子乗ってるから辛口レビューしてよ」「○○って新店、酷評しに行かない?」のようなオファーをたまに頂戴するのですが、そのようなお誘いは私にとって時間の無駄でしかないので距離を置くようにしています。人生は有限。16期研究生の顔と名前を一致させるほうが余程有益。
前菜盛り合わせはマダイのカルパッチョにサザエ(?)、カジキの南蛮漬け、イタリア産のハム。

マダイは見た目通りの新鮮さ。ソースがトマト系でちょっと変わってます。サザエは適度な苦味がビールのそれと相俟って美味。南蛮漬けとハムは想像通りの安定感のある味わいでした。
パンが傑作。思わず連れと顔を見合わせる。小麦粉主体のごくごくシンプルなものなのですが、湿度柔らかさ焼き目の香ばしさなど、どれを取っても見事の一言。
マリナーラ。大胆なニンニク使いです。トマトソースも惜しみなく塗されており、酸味のはっきりとした味わいで軽やかに食べることができます。先のパンと同様に、生地も文句なしに美味しい。
マルゲリータには有り余るほどのモッツァレラチーズ。多すぎてチーズに芯が残っているのはご愛嬌。マリナーラと同様に新鮮なトマトソースが軽快。濃厚なピッツァもいいですが、当店のような身軽なピッツァもまたをかし。
エスプレッソも正統派。カップのロゴがかわいいです。ごちそうさまでした。

良いお店です。我々は前菜付きのセットにアルコールを注文していますが、サラダ+ピッツァ+カフェのみであれば1,100円のみという素晴らしい費用対効果。近所にあれば思わず通い詰めてしまいそうな一軒でした。


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