亜急性壊死性リンパ節炎

突然ですが、症例の少ない奇病に罹患しました。亜急性壊死性リンパ節炎。最初医者に言われた時は何を言っているかよく聞き取れなかったけれど、「急性」「壊死」という単語だけは拾えてしまい、血の気が引きました。
リンパ節がこんな感じになるらしいです。全然わかりません。平たく言うと、首筋あたりのリンパ節が原因不明に痛みを伴いながら腫れ始め、40℃近い謎の高熱が1週間近く続く病気です。治療方法や効く薬は特に無く、そのくせ放っておけばそのうち治るという、なんともリアクションに困る病です。

有名どころで言うと、2015年1月に森下千里も罹患。こんな具合に若い女性に発症することが多いんですって。私は自他共に認めるユニセックスおじさんなので、当該疾病に抜擢されたのでしょう。

不具合を感じ始めてから10日後の現在、体調は戻り、ウルトラマラソン後にビッグマックセットを2セット平らげるぐらい元気になりました。せっかくなので、歴史の浅いレアモノに巡りあえた記録として、記事を残しておこうと思います。


【1日目】
日帰り高崎。日中、喉に違和感。復路で倦怠感。帰宅後熱っぽさを感じ。21時就寝。


【2日目】
38℃近い発熱。出歩かず、一日中自宅で過ごす。


【3日目】
平熱。体調良好。夜に驚異的な美女との会食を控えていたので、私のOSが体調を生理的にチューニングしてくれていました。


【4日目】
平熱。体調良好。のはずが、16時に突然寒気を感じる。
安直に身体を温めようとラーメンを食べて帰宅。38.6℃のため20時就寝。


【5日目】
高熱にうなされながら寝たり起きたりで朝を迎える。唐突に39.6℃。ドン引き。「これはただ事じゃない」とゴーストがささやき、翌日昼の先輩夫婦との食事と、翌日夜のおにまるずをキャンセル。2015年最初のドタキャン。私の信条は「約束を守る」なので、よほどのことが無い限りドタキャンはしないのですが、今回はよほどのことでした。皆さん申し訳ありません。

内科で「細菌がリンパ節に入り込み炎症を起こしている可能性が高い」と診断。「今日の夕方から友人の披露宴があって、それだけは何とか乗り切りたい」と伝えると、「わかりました。超強力なヤツを出しておきましょう。1回こっきりの飲みきりです。副作用が強くて年配者には出せないヤツです。覚悟しておいて下さい」と脅される。また、リンパ節だと耳鼻科のほうが強いから、次は耳鼻科行ったほうが良いよとアドバイスを受ける。

調剤薬局で処方箋を提示すると、「こ、これを飲めと先生は言ったんですね?」とドラクエ的な対応をされる。
どんなクスリやねんと検索してみると、「淋病やクラジミアによく効く」との記述。何となく嫌だ。まあ、細菌をぶっ倒すクスリなわけですね。また、おなかが痛くなり、嘔吐感が込み上がってくるという、予定通りの副作用。良く効いているのだと好意的に解釈し、友人夫婦の披露宴へ。そう、ナリサワでお祝いしたふたりがついに結婚です。会場が近所で助かった。
残念ながらお酒は全く身体が受け付けず。その代わり、グレープフルーツジュース、オレンジジュース、クランベリージュース、グァバジュースと、ジュースを飲みまくった。やはりホテルのジュースは美味しい。意外とワインとかよりも原価が高かったりして。

帰宅して20時就寝。


【6日目】
ぐぬぬ、熱が下がらん。
差し入れで、つい先日オープンした話題のパン屋のパン。しかしよく味がわからず。シラフでの再チャレンジを誓う。ひたすら寝続ける。


【7日目】
耳鼻科へ転院。問診からの触診。「おっ☆これは!?」と何やら医者が嬉しそう。「亜急性壊死性リンパ節炎だ!きゃは☆」的に、明らかに医者のテンションが上がっている。採血し検査にかけ、冒頭の病に関する説明を受け、数日様子を見ることに。
内科で処方されたクスリはあまり効果がなかった旨を伝えると、また別の細菌と戦うクスリを処方される。それにしてもコレ系のクスリは高い。解熱剤とか1粒10円以下なのに、コチラは452.7円もする。
食欲は戻りつつあったので、金目鯛の塩焼きを食べて帰り、ひたすら寝る。未だ39℃前後をウロウロ。なぜか冷や汗と吐き気が止まらない。副作用かな。


【8日目】
体温が34℃まで急降下。ヒステリックすぎマイバディ。加えて前日からの冷や汗と吐き気が酷くなる。これはクスリが怪しいと思い、飲むのを止める。夜には35.2℃と低めではあるものの、冷や汗と吐き気はおさまる。


【9日目】
勇気をもってクスリを断つ。36℃前後に安定。天気が良くて久々に空腹を感じたので、お散歩がてら近所の友人のお店でパスタ。
久しぶりにちゃんとした食事を美味しく感じることができた。おまけに彼女は唸るほどの美人。心身ともに癒されました。


【10日目】
復調したので朝から外出。平常運転。
完全復帰を祝って鮨。

そして今、この記事を書いています。今回のビョーキは日頃の不摂生の結果から来るものではなく、交通事故みたいなものなので、特に教訓めいたものは見出せませんでした。あ、2キロ痩せたのは嬉しかったなあ。しかも体脂肪まで一緒に落ちてくれた。ラッキー。誰か海行こうぜ。すごく青い海に。



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