レストランひらまつ/広尾

いつものおにまるメンバー、通称おにまるずの一員が留学することとなり、壮行会。
麻布生まれ⇒麻布中高⇒東大法⇒渉外弁護士、という経歴に相応しい会をということで、私が最も信頼を置くレストランのひとつ、ひらまつ。
 カリっとした苦味がきいたクレマンで乾杯。そこらへんのシャンパーニュより心地よい。
 ホワイトアスパラガスの。温度が中途半端でぬるい。味は上々。「このアスパラちんこみてーだな」というコメントが飛び出るあたり、さすがは気心の知れたオッサン4人組である。
 パンはあまり印象に残らず。
 贅沢にもエシレを出してくれるのが嬉しいです。成城石井で500円だもん。
 おしゃぶりなのですが、2006。こんな古い白、大丈夫かなあと心配したのですが、割と普通に飲めました。
 ホタテをシャンパンソースで。本日一番の皿。ホタテをカリっと焼いたったで感が立っており格別。驚いたのは先ほどのワイン。単体で飲んだときよりも段違いに美味しくなっています。この組み合わせは感激しました。食事って楽しい。
 スズキ。ガロニのオリーブがアクセントになって良かった。ただしその他の付け合せやソースにはピンと来ない。もちろんスズキ自体の質が極めて高いため満足。
 メインはお肉。非常に柔らかであり口当たりが素晴らしい。アメリカのステーキのような力強さはありませんが、とにかく上品な調理であり素晴らしかった。アスパラも質が高く美味しいのですが、強烈な青い香りが品の良い肉を攻撃してしまっており、少し調和に欠けてしまったかも。

エチケットを撮り忘れたのですが、2003 Savigny-les-Beaune 1er cru Clos des Guettes Louis Jadot もあっぱれである。ピノの割にコクがあって旨味に溢れる。肉との絶妙な釣り合いを見せてくれ、いやあ、大満足です。
 アスパラとグリーンピースのスープ?なぜこのタイミングでコレが出されたのかは理解できませんでした。必要ですかねこのお皿。唯一納得がいかないお皿です。
 デセールは立体的で写真が撮り辛い。 ベリー系の何か。忘れちゃった。お酒もすすんで適度に酔い、会話が弾みに弾んだ結果です。
 デザートワインは蜜のようなとろりとした味わいながらも、爽やかでスルスルと飲めてしまう。ああこの矛盾。全くワインとは不思議な飲み物である。
ミニャルディーズも文句なし。コーヒーもガブガブおかわり。

食事もワインも非常にバランスが良く、全てにおいて完成度が高かったです。私はひらまつについてコメントを求められた際に「感動的な皿は見当たらないが、外すことはない」と答えることが多く、真意を理解してもらえない方にとっては酷く傲慢に聞こえるらしい。したがって、今後は「日本トップクラスの総合力を持つレストラン」と回答することとします。日本語って難しいのう。


関連記事
ひらまつ関連のお店にはかなり行きました。全般的に「外さないレストラン」で安心できるのですが、たまにハズレもあります。

「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。