総本家 更科堀井/麻布十番

江戸の蕎麦屋の老舗は「砂場」「藪」そして「更科」という3つの系列があります。そして麻布十番にはその源流にほど近い店が3つあるんですね。

そのうちのひとつが当店。ウィキペディアで「麻布十番にある3つの更科」について詳しく解説されていますが、日本語のようでいて日本語でない、日本国憲法のような文章でよくわかりませんでした。ちなみに大晦日には歩いて5分のテレ朝が必ず中継に来ます。
 もり。盛るぜぇ~超盛るぜぇ~。大盛りです。もともと「更科」と言えば、蕎麦殻を外して精製度を高めて、胚乳内層中心の蕎麦粉だけを使った、そうめんみたいに白っぽい蕎麦を指し、当然に更科系のスペシャリテなのですが、最近は普通の「もり」も人気のようです。
 かきあげ。立体的で、才巻ぐらいの海老が5~6本入っていて、フワッ、サクッ。
車海老はほんまもんの車海老。美味しい。

ちなみにそばつゆの追加は無料。これは嬉しい。良い蕎麦屋だと3~400円とられますもんね。
 勢いにのって十割そばも。極太でワシャワシャ食べる。山形の蕎麦みたい。個人的には一番好み。
前述の更科蕎麦。真っ白で高級感ありまくり。しかし、あまり香りや味は感じられず、私は好きじゃないです。

とはいえ、総論としてはとっても満足できました。老舗の蕎麦って気の利いたデブなら3口ぐらいの量しかないけど、当店はたっぷり。都内の蕎麦屋ではトップクラスに好きなお店です。

ちなみに当店の客層はなんとも渋く、子供連れであっても皆さん実に上品です。何かの本で「蕎麦屋とファミレス回転寿司屋に価格差は無いのに、居る子供の雰囲気は全然違う」というくだりがあり、なるほど、当店にお邪魔して、言いたいことが少しだけわかったかもしれません。



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