鳥善 瀬尾/麻布十番


12/23(金)というクリスマス直前、たまたまふたりの予定がぽっかりと空いていることに気づいた我々は、急遽食事に行くことになりました。

あまりに急すぎるので、そんなに良いお店を用意できるかわからないけど…と事前に言い訳を述べておくと「居酒屋でも大丈夫!」どうだ、これが本当のいい女というものである。

クリスマスだし鶏料理にしようと選んだお店は瀬尾。最近東京ステーションホテルにも出店した、勢いのある焼き鳥屋です。
ルイロデが9,800円と良心的な価格設定。迷わずボトルで頂きます。メリークリスマス。今年も一年ありがとねとお礼を述べて乾杯。ルイロデ旨し。インターちゃん元気かなあ。

周りを見渡すと、今夜皆、ワイングラスを傾けています。「やっぱり今夜はよくワインが出ますねえ」とお店の方も苦笑い。何だかんだ言って、(私も含めて)クリスマスは特別なイベント。
「ハイ、お誕生日プレゼント!遅くなっちゃってごめんね」とハニカミながらシャンパーニュを手渡す彼女。嬉しいなあ。おうちでキリっと冷やして、チーズでも齧りながらじっくりと独り占めさせて頂きます。
お通しにお漬物。キュウリが新鮮で、軽やかな漬かり具合で個人的にヒット。
とりわさ。清潔な鶏肉の一番キレイなところをレアでパクり。海苔の風味と山葵の爽快感が堪らない。つまるところ、私はこのようなシンプルな料理が一番好きなのかもしれません。
サラダにも鶏肉が散らされており、なるほど確かに当店は徹頭徹尾鶏料理屋である。
白レバーのパテ。匂いや臭みが全くなく、ざらりと舌触りとまろやかな味わいが同居します。
せせり。鶏の首周りであり、よく動く場所。筋肉質で歯ごたえが良い一方で、適度な脂身もいいですね。
もも。言わずと知れた、焼鳥における最重要の論点です。程よい脂身に歯を入れると一気に断ち切れるほど透き通った肉質。シャンパーニュにもぴったり。
箸休めにうずらおろし。サッパリとした大根が味覚を整えてくれます。
レバー。これは旨い。ねっとりとした食感で官能的。それでいて健康的で愛くるしい味わいです。芸能人で言うと杏さゆりと言ったところ。
泡では収まりが付かないと判断し、慌ててグラスの赤を注文。おなじみムートン・カデでしたが、値段を考えれば大変優秀な赤ワインです。
インカの目覚めのジャガバター。ホクホクとした食感にはっきりとした甘さ。あり寄りのありですね。こういう緩急の付け方が並の焼き鳥屋とは異なります。
ナス。瑞々しいままでの提供であり、よくもまあこんなに上手に焼いたなと感服しました。
ちょうちん。価格帯が違うので比べたら可哀相かもしれませんが、昨夜のちょうちんよりも段違いにレベルが高かったです。思い切って一口で肉と共に口に含むと濃厚な卵黄が爆ぜる。卒倒するほどに美味しかった。見た目もいいですよね。プラモデルにして売り出したい程の構造です。
つくね。大葉が練りこんであります。ふっくらと膨らむ上品で円やかなつくねです。個人的にはナンコツ入りのゴリゴリと暴力的なつくねも好きなので、そのパターンも試してみたいなあ。
手羽先は元気いっぱいの肉質。野性味に溢れ、ちょっとした鳩料理でも食べているかのようです。骨の髄までしゃぶりつくし、シャンパーニュで脂を切る。最高か。
お椀は鶏のスープ。具材はネギだけという非常に潔いものですが、繊細かつ滋味に溢れ大変美味しかった。ヘタな水炊き屋は当店に修行に来るように。
〆に鶏そぼろごはん。あっさりとした味わいで、満腹ながらもスイスイと食べきってしまいました。天上にポーンと卵黄を乗せてもいいかもしれません。今度ちょうちんと一緒に注文してみようっと。
デザートも抜かりなし。本物の杏仁豆腐です。押し迫る杏の香りが濃密でクリーミー。なんか久しぶりに美味しい杏仁豆腐を食べた。

何回転もしながら常に満席である理由が良くわかりました。純粋に美味しい。シックで色っぽい空気感の内装もすごくいい。下心に満ちた濃い雰囲気が大人のデートにぴったりです。

焼き鳥屋としてはかなりの高額店で、もう少し安ければ普段使いできるのですが、そこはまあ子供を寄せ付けない入場料と納得することとしました。
もうちょっと飲もうかと河岸を変え、ペサック・レオニャン。ううむ、やはり私はこの手のワインが大好きだ。数時間かけてじっくりと飲んだのですが、少しづつ香りと味が変化し、久しぶりに赤ワインを真面目に飲んだ一夜でした。

「今夜は品の良い飲み方よね?あたしたち、いっつも最低2人で3本じゃん?来年は新記録に挑戦してみる?」彼女はとても楽しそうに笑う。幸せってこういうことじゃないか、としみじみ考えた一夜でした。

ひとつだけ気になったこと。隣のテーブルの女性が「あたしって沢尻エリカに似てるって良く言われるの。最近の沢尻エリカじゃなくて、メイクする前のピュアな頃。パッチギあたりの沢尻エリカね」なるほど沢尻エリカ。沢尻エリカ沢尻エリカ。沢尻エリカにも色々あるんですねメリークリスマス。


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