Le Dahu Restaurant/Verbier

ヴェルビエの街からゴンドラを乗り継いだ先にある、標高2,265メートルのレストラン。
ホストの親戚筋が経営しているそうで、数組の待ち順列をすっとばし予約席へ。
白ビールで乾杯。周りのスキー客もほぼ全員が大ビールかボトルワインを楽しんでいます。
つまみにシャルキュトリ。3,000円ぐらいの盛り合わせなのですが、いずれも素晴らしい味わいであり、スイス特有の割高感は全くありませんでした。東京における気のきいたビストロとそう変わらない価格設定です。

スイスは自国の1次産業を再優先するために輸入品にはかなりの関税をかけており、結果として口にするもののほとんどは国産品なのですね。そのため、この皿においても、この牛はあそこ、この豚はここ、このチーズはあっち、のように出所のはっきりしたものが多く、無条件の安心感が常にあります。
パンや
ピクルスは標準的なものですが、先のシャルキュトリと併せて食べれば立派なごちそう。
注文したものに自動的に付与されるサラダ。味は普通。セットものにしてはしっかりと葉が詰まっており満足です。
タルティフレットと言う、ジャガイモやタマネギにたっぷりのチーズを載せてこんがりと焼いた、ポテトグラタンのようなもの。チーズの味が良く結構好き。
ジャガイモがたっぷりと敷き詰められており一皿で満腹です。
こちらも似たような料理。ジャガイモの代わりに黒パンが敷き詰められています。味のベクトルは先のポテトグラタンと同じ。
デザートに私はクレームブリュレを。ヴァニラが濃密であり、卵の深みも上々。ゲレンデのレストランとしては信じられないほど美味。
他の皆はフランボワーズのタルト。スイスはフランボワーズでも有名らしいのですが、その旬は初夏。今回のタルトの木苺はスペインからの輸入モノらしいです。

この他にもデザートは数種あり、繰り返しになりますがゲレンデでのランチでそこまでしっかり食べたがるスイス人の感性には舌を巻くし、それに応える店側の心意気も見事です。日本のスキーリゾートのランチって、学食みたいなカレーを1,200円で食べて、非人道的な価格設定のビールを1杯だけ飲んで不満足に終える、みたいなことが多いので、その意味でスイス人の山あるいは山での活動に懸ける思いは物凄まじいなあと感心。
エスプレッソで〆。そう、スキー途中の食事であったとしても、しっかりお茶をするのです。オマケのチョコレートがカカオ70%の本格派でびっくりするほど美味しかった。

ゲレンデにおけるレストランという意味で、素晴らしいお店でした。周りを見渡すと、チキンを丸々1羽食べているオッチャンや、ドミノピザLサイズも真っ青の大きさを頬張る女の子まで。食事そのものは当然として、1食1食にマジな国民の底力を垣間見たランチでした。


「スイス」シリーズ目次

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Le Dahu Restaurant
昼総合点★★★☆☆ 3.0
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