バレンタインに手作りチョコだけは勘弁して欲しい

当ブログの読者は美味しいものに目がない感度の良い女性ばかりなので、理解してくれるだろうという期待を込め、誤解を恐れず問題提起です。結論から申し上げると、世の中の女性はもっと真面目にバレンタインに取り組むべきです。
「あげる人がいない」という方、反省して下さい。感謝したい人がいないということは、自分が他人から感謝されていないということに他なりません。良くしてくれる人には当然好意を抱き、良くしたいと思う。その流れが断ち切られ感謝の渦の蚊帳の外にいるという事実を自覚すべきです。自分がきちんとしたチョコをプレゼントする数が、自分の器の大きさです。
「あげなきゃと思ってたんだけど、忙しいし機会もないままシーズンが過ぎちゃった」、最も深刻ですね。自分が是非あげたいと思っているということは、相手はその5倍は自分に対して世話を焼いてくれているに違いありません。バレンタインで感謝を示さずにどこで示す?こういう方は、年賀状も旅行土産も誕生日もクリスマスも何もかもを同じ理由でうやむやにしており、最初は気がつかない程度に、だがしかし確実にまともな男性は自分から遠ざかっていき、気が付けば自分の手元には気のきかない察しの悪い自分そっくりの旦那しか残らなかった、という人生になる可能性が非常に高い。
「高級チョコをあげたのに価値を理解してもらえない」という場合、相手を責めるよりもまず、「教養のない男性が、私の数少ない感謝したい人だった」ということを反省したほうが良いですね。
「お返しがないのがムカツク」、お察しします。バレンタインのお返しをしないだなんて、出産祝いのお返しをしないぐらい同義にもとること。しかしこれを奇貨として人脈の棚卸を行えば良い。1回限りの高価なふるいにかけたと納得するのが精神的に健康です。
「キリがない」という方は、人付き合いの整理ができていない証拠。八方美人。退屈な義理チョコをバラまくのではなく、自分が心から感謝したいと思う人だけにきちんとしたものをプレゼントする。そう、お中元やお歳暮と何ら変わりのないことなのですよバレンタインは。
 「お金がない」という方は発想が貧弱です。別に高級チョコばかりが全てではありません。感謝の表現方法は無限大。以前、ひとまわりも年下の女性から誕生日プレゼントとして頂いたのは、小さな花と便箋2枚に綴られた感謝の手紙でした。震えるほど嬉しかったですね。もう女子力うんぬんの次元ではなく、人間的な魅力の話です。
 「面倒くさい」と考えている方、残念ながらあなたも周りからそう思われています。
一方で、「非合理的だ」と主張するのは一理あります。良い悪いではなく、思想の違い宗教の違いのようなもので、そこに議論の余地はありません。ただ、生活の彩りは全て非合理的な出来事で成り立っていることも事実。人生は一筆書きでまわり道ばかりなのだから、目の前に楽しそうなイベントがあるのであれば利用しない手はないのにもったいない。
 「会社でバレンタインチョコは禁止されているから、ルールに則り何もしない」センス無いよなあ。一番のチャンスじゃないか!なおのこと頑張るんだよ!
 「何をあげて良いかわからない」これは至極当然な悩みだと思いますね。人間関係は人それぞれですから、バラエティに対応する必要があります。以下、具体例。
まず、仕事関連の義理チョコとしては、高級チョコ屋の最も安いものなんていかがでしょうか?どれも1,000円切ります。トリュフなどややこしいチョコはさておき、シンプルなミルクチョコというジャンルであれば、JPHが一番レベルが高い。ちょっとしたタブレットであれば700円前後。どんなバカ舌であっても、ここのチョコは別格だと即座にわかるはず。
メゾンドュショコラや
トシヨロイヅカもブランドとして確立している割に、義理チョコ用のサイズが用意してあって心憎い。ちなみに鎧塚さんはヒカリエ店にしょっちゅういるので会ってみたい方は行ってみましょう。
味にうるさい男性にはBean to Barのタブレットを。「Bean to Bar」とはカカオ農園に直接足を運び直接仕入れ、カカオ豆から板チョコレートができるまでの全工程(選別・焙煎・摩砕・調合・成形)を管理し製造するスタイルのこと。カカオがフルーツであることを思い出させてくれる味。粗挽きのジャリジャリ感なんてもう最高。
このようにメッセージを添えるのも重要。たったひと手間がその攻撃力を何倍にも増幅させます。ちなみにこちらは私がゲストスピーカーで呼ばれた打ち合わせで不意打ちにもらったもの。全く期待していなかった意外性のある人物だっただけに、その喜びは計り知れない。そういう意味では、いつも顔を合わせている人ではなく、見当違いな人にいきなりあげるほうが、インパクトは大きいのかもしれません。
インパクトという意味ではコチラも。何がインパクトかというと、頂いた日付。なんと1月25日。バレンタイン近辺にバタバタっとするよりも、じっくり落ち着いて前もって。私は1分遅刻するぐらいなら1時間前から待っている、遅刻して良いのは死を迎える時だけ、というタイプなので、非常に好ましく感じました。
私は普段からサダハルアオキが好きだと公言しており、その発言をきちんと拾い記憶に留め、それを合わせてくる。相手の趣味嗜好を理解した上でのチョイス、これぞバレンタインのあるべき姿です。
こちらは変化球。チョコではなく、祇園辻利のお茶とシフォンケーキ。米粉が効いたモチっとしたもので美味しかったです。ホンモノの日本茶もついており、じわじわと楽しむことができて嬉しかった。
ランチを予約して下さり、頂いたのはドゥバイヨル、ベルギーのチョコ。
1段目は折り目正しいチョコが鎮座し、おや、まだ箱に高さがあるな、もしかして、、、
2段目がありました。結構なボリュームで嬉しくなっちゃう。ポイントは、こちらの女性が土日も働く超多忙な方だということ。なんとか時間をやりくりしプレゼントを用意してくれる心意気。おまけにスタイル抜群美女。非の打ち所がありません。魅力的な女性とはこういうことなんです。なんだかんだ理由をつけてバレンタインにきちんと取り組まない言い訳の天才は、仕事ぶりや外見にも滲み出ているということをお忘れなく。
こちらは初めてです。リストという、春日や浅草にある日本のお菓子屋さん。「ものすごく美味しいから!」ということで、食べてみると、ものすごく美味しかったです。いや、驚きました。何も世界的に有名なショコラティエだけが全てじゃない。
ワインを飲む方に最も喜ばれるのは間違いなくコチラですね。ディナーも自動的につけることになるため当然に値は張りますが、自分も一緒に楽しむことができ、何とも思い出深い一夜となること間違いなし。男性は「バレンタインにカロンセギュールを飲ませてくれた!」とワイン仲間100人に自慢するでしょうから、評判が評判を呼び、自分の知らないところで自分の評価がうなぎのぼりとなることでしょう。
ところで、勘違いしている方が多いのですが、手作りはやめたほうがいいですよ。手作りはやめたほうがよいですよ。大事なことなので2度言いました。

正直、手作りチョコはリアクションに困る。「わあ!すごい!」と、どれぐらい驚けばちょうど良いのか測りかねる。というか溶かして固めただけだから全然すごくない。

また、はっきり言って手作りのお菓子は手間と材料費の割に微塵も美味しくない。ガーナチョコを溶かして固めるだけで美味しいチョコができるわけがないことぐらい、少しぐらい考えればすぐにわかることでしょう?素人はコンビニスイーツレベルすら超えることはできません。

「気持ちが大事なの」という主張は宗教的な香りがしますね。誰かにポアされないように気をつけましょう。という話を色んな女性に話してきたら、「死ねよタケマシュラン」と、誰も私に手作りチョコはくれなくなりました。

最後に、最も印象に残らない、すなわちあげてもあげなくても世の中は1ミリも変わらないチョコ。女子数名でワリカンで大きな箱を買い、コピー機の近くとかに置いてあるアレです。何を目的としているのかが見えない。「義務は果たしましたからね」とでも言いたいのかと、アリバイづくりをしているだけのようにも捉えられかねない、社会的意義の小さいバレンタインチョコです。かといってやめてしまえというわけではなく、女子内でのつきあいもあるでしょうからそれはそれで継続しておき、大切に想う方には別途個別に内緒でプレゼントする、これですな。
と、ここまで読んで気分を害された方はごめんなさい。先にも書きましたが思想の違いであり「いい歳してチョコごときに一喜一憂してアホちゃうか?」というご批判もごもっとも。ただ、節分というイマイチ盛り上がりに欠けるイベントだけに2月を託すのは心許ない。踊る阿呆と見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々。ぜひとも今年は1万円札を握り締め立派なチョコを3つ買い、まずは祖父・父親・夫・恋人あたりから始めてみましょうよ。去年よりも絶対楽しい2月なんだからね。


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男、かつ、左党の割にスイーツも大好きです。特にチョコレートが好きですね。JPHが基準なので、スイーツの評価は厳し目かもしれません。

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