鶏繁/麻布十番


シイタケ嫌いおにまるに行こうとしたらまさかの貸切。突発的に飲み屋難民。食べログ頼りに行ったことの無いお店をいくつか案出するのですが、シイタケ嫌いが「あ、そこ行ったことある」「そこもある」と、中々折り合いがつかない。この男、特にメディアとして発信はしておりませんが、麻布~六本木界隈の飲食店に限って言えばサヴァン症候群のように詳しかったりするのです。
結局、互いに行ったことがなく、十番の中心からそれほど離れていない当店に決定。内外観ともに至って普通の焼鳥屋なのですが、メニューに金額が一切書かれておらずビビってしまう。
お通しはカボチャでできたポテサラ的なもの。レーズンなどの工夫は見られますが、その味わいはスーパーの惣菜レベルです。
鶏ユッケ。ピカピカと輝く鶏の肉に恵比須顔。薬味もたっぷりであり、生モノ好きな私としては大変満足のいく一皿でした。
こちらもお通し?のサラダ。若干しなびた感のあるレタスにデロデロのドレッシング。これは意図がわからないなあ。シイタケ嫌いに至っては一切手を付けず全て残す。この男、こと食事に限ってはZOPAが極めて狭い。
ささみ。レアな仕上がりであり、先の鶏ユッケに引き続き私得な一本。大葉の使い方が気前良いのもいいですね。
レバー。こちらは身が小さくコンパクトな1本。味わいにも奥行きがそれほどなく、一般的なレバー味でした。
鶏餃子。鶏肉を鶏皮で包み込んだ餃子を勝手に期待していたのですが、肉が鶏肉なだけの普通な餃子でした。決して悪くはありませんが、これなら当店の斜向かいにある大連餃子基地ダリアンの餃子のほうが安くて旨いです。
うずらの卵。半熟か固めかを選択できるのですがもちろん前者です。確かに半熟ではあったのですが、卵そのものに濃密な旨さがあるかというとそうではなく、平たく言うと普通であった。
もも唐揚げ。これは美味しくないですね。揚げ油が悪いのかジトジトとした油のニオイが胸に迫ります。肉質も中くらいであり、これであれば近所の居酒屋たとえば山忠の唐揚げなどのほうがレベルは高いでしょう。
ちょうちん。こちらも素材そのものの濃厚さに欠けるというか、全体としてプレーンな風味に感じてしまいました。クセの強い料理の割に極めてクリア。見方を変えると、ちょうちんが苦手な方でも楽しむことができるかもしれません。
鶏スープで〆てごちそうさまでした。ビール2杯に日本酒1合を飲んで、お会計はひとり6,000円でした。まあ、こんなもんかなあ。同じ金額を払うのであれば、十番であればヒヨク之トリのほうが好きだなあ。少し足を伸ばせば瀧口という名店もあります。

それにしても、なぜ金額を全て伏せるのか、意図がよくわからない。鮨屋は店の格を見るだけである程度の金額は予想がつきますが、焼鳥屋は意外に価格のボラティリティが大きいので、不安な気持ちに苛まれ気持ち良く飲み食いできませんでした。

また、料理を出すタイミングも疑問。調理が手早いのは良いことですが、注文した全ての料理がほぼ同時に提供されてしまうので、結果としては冷めた料理を食べざるを得ない状況に陥ってしまう。まあこれは次回から小出しに注文すれば済む話なので大きな問題ではないのかもしれません。


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