潮彩/にっぽん丸

新宮に入港した際のランチが壊滅的に不味かったので、途中で食事を切り上げ、別フロアにある別料金の寿司バーへ移動。「まあ、美味しくは無いけど、学食みたいでホっとする雰囲気だったじゃん?」と妻。確かにその通りなのではあるが、私は旅行に来ているのであって学食に来たわけではない。
オーシャンダイニング「春日」に併設された寿司バー「潮彩」。にっぽん丸においては基本的に食事は無料(というか込み料金)で提供されるのですが、追加料金を払って当店で寿司を楽しむことができます。ランチはセットもので、ディナーはアラカルト注文。
乗船当初は気にもかけていなかったのですが、たまたま船内の電光掲示板で「寄港地の新鮮なネタの数々」という紹介があったため、俄然お邪魔してみたいと考えていたのです。和歌山と言えばマグロに伊勢海老である。
にぎりか海鮮丼を選ぶことができるとのことだったので、にぎりを注文。その他、サラダとフルーツ、味噌汁がついてくるとのこと。
ビールや日本酒も気になったのですが、陸の上えはちょっと考えられない価格設定だったのでパス。これ、酒屋の10倍以上の値付けですよ。
にぎりが到着。おかしい。どう見ても「寄港地の新鮮なネタの数々」には見えず、回転寿司や京樽のようなテイクアウト専門店のそれと同等に見えます。実際に口にしても印象は変わらず、「寄港地の新鮮なネタの数々」はどこへ消えた?
後ろのテーブルについた品の良いお年寄りが「セットは結構。おこのみでも大丈夫?」と板長にリクエストすると、明らかに同様の色が走る。「あっ、あのー、まだ市場が開いてなくって、無いネタも多いですが…」市場が開いていないだと?「寄港地の新鮮なネタの数々」とは何なんだ!話が全然違うじゃないか!

もちろん航路や仕入れ計画、祝祭日を勘案しているのは陸の上の会議室の連中であり、板長の彼はむしろ「これでやってくれや」とお願いされただけでしょうから、ここで彼をアレコレ追求しても詮の無いこと。後は敗戦処理投手の気分で黙々と食べ続けるのみです。
「サラダやフルーツは下のレストランから持ってきてるものなんですよぉ〜」と至って正直な板長。
船の上でこれだけ食べて2,000円強という価格は悪くはないですが、やはり誇大広告を通り越して嘘は良くないですね。もちろん船側に騙そうという意図はなく、案内板の文面をイチイチ変えていられず放っておいているだけでしょうが、そのような手抜き工事は一流とは言えません。
今後当店を訪れようとする方は、事前に食材の入荷状況を確認すると良いでしょう。


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クルーズ旅行が好きです。ホテルごと移動して、朝起きたら違う土地に着いているという手軽さがいいですよね。煩雑な荷造り&荷解きとは無縁。交通費と食費も込みなのでリーズナブルです。
子育て中のイラストレーターが漫画でクルーズの素晴らしさを伝えてくれるエッセイです。クルーズ旅行って、高級なイメージがありますが、子連れなどの場合は総額では割安になることが多い。そのような事実や基礎知識を非常に解かり易く著している良本です。クルーズをまだ一度も経験したことが無い人が読むに打ってつけ。

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