リストランテ ラ チャウ(Ristrante La ciau)/田町

シェフはピエモンテ州のアルバに程近い一つ星レストラン「La ciau del Tornavento」で4年半修業を積む(公式フェイスブックページより)。したがってピエモンテ州の料理とワインがベースのお店です。ヴィネツィア塗りの壁面がイタリア料理を食べるぞとの気持ちをアゲてくれます。
食べログにクーポンが付いており(記事下リンク参照)、ランチタイムであっても飲み物1杯無料。今回は2,700円のコースでの注文でしたが、パスタセット1,250円であってもクーポンが使えるだなんてなんて気前の良いお店なのでしょう。

「ねえねえ、4,500円の『シェフ特別コース』ってのもあるみたい。あなた、健啖家なんでしょ?」と私を挑発する彼女。うーん、ゆうべは幸庵でゴハンを3杯も食べてしまったから控えておくよ、と弱音を吐く私。
前菜盛り合わせ。6時から時計回りに豆のサラダ、牛肉のテリーヌ(?)、鶏肉の何か、生ハムと葉物野菜。豆のサラダは標準的であり成城石井の惣菜と大差なし。牛肉のテリーヌ?パテ?は意外にこのような形で食べる機会が少なく、それでいて肉の味が濃くパンの良きお供。鶏肉の何かは極めてポーションが小さく印象に残らず。生ハムと葉物野菜は一般的なものです。

またパンは2種類での提供であり、クルミのパンはホンワリとした風味があって中々良かったのですが、もうひとつのパンが水分が飛びきってモソモソした食感でありイマイチでした。
パスタ料理はタリアテッレに魚介のラグーのソース。タリアテッレは火が通りすぎているのか、元々そのような仕立てなのか、ヤワヤワであり私の好きなタイプではありません。無理にタリアテッレとするのではなくスパゲッティで良かったかも。
メインにはカジキマグロをチョイス。平たく薄いカットながら旨味と脂身に溢れており、一口で上質な素材であることがわかりました。アメリケーヌソースは大好物なのですがやや人工的な味覚に感じてしまい、ここは思い切って塩とオリーブオイルだけでも良かったかもしれません。

「あのね、この前いっしょにタクシー乗ったでしょ?あの時、あなたのこと、とっても素直な人だなって思ったの。グっと来たって感じ?」はて、タクシー?ワタクシ乗車中にそんなに特殊なことをしたカシラ?
ドルチェ(デザート)は左からシフォンケーキ、エスプレッソのプリン、バナナのムース、キウイのシャーベット。シフォンケーキは普通の出来、エスプレッソのプリンはビターな風味が響いてオトナの味、バナナのムースはややモッタリとしており後に残る、シャーベットは粒子が粗くガリガリ君のようでイマイチでした。

「あたしが『シートベルト締めて』って声かけたじゃん?そしたらあなたはすぐに締めてくれた。ああいう場面で素直に従う男ってすごく魅力的。ヘンにワルぶって『めんどくせぇよ』とかいう男は大体Fランね」うーん、なんだかとっても論理が飛躍してるけど、言いたいこともなんとなくわかるような気がします。
高級レストランでナメられないためのマナー集』という記事において『カプチーノは朝に飲むものだ』と熱弁しておきながらランチに飲んでしまいスミマセン。好きなんです。ついカッとなってやった。今では反省している。


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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
十年近く愛読している本です。ホームパーティがあれば常にこの本に立ち返る。前菜からドルチェまで最大公約数的な技術が網羅されており、これをなぞれば体面は保てます。

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