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元祖島豚ステーキ琉球 沖縄本店/安里(那覇市)

2025年頃にオープンした「元祖島豚ステーキ琉球 沖縄本店」。沖縄県産の島豚をメインにしたステーキ専門店です。ゆいレール安里駅からすぐの場所にあり、栄町市場の散策ついでに立ち寄りやすい立地です。
古民家をリフォームしたお店で、レトロで温かみのある木のぬくもりを感じる空間。テーブル席のほか、ひとりでも利用しやすいカウンター席もあります。土足は禁止で、入り口でスリッパに履き替えて入店します。脱ぎにくい靴で行く際は少し注意が必要です。
メニューは「島豚ステーキ」が主力であり、飲みに来るひと向けにいくつかツマミも用意されています。こちらはステーキのセットとして付随するサラダであり、付随するサラダの味がしました。
こちらはセットに付随するスープ。こちらはサラダに比べると主張があり濃厚で美味しい。
主題の「島豚ステーキ」。350グラムでの注文がオススメとのことだったのですが、なるほどその圧倒的な厚みにビジュから説得力があります。沖縄県産豚の肩ロースを長時間熟成させたのちに低温調理しているそうです。
これほど分厚いのにナイフがスッと入っていき、断面の美しい淡いピンク色に目を奪われます。脂身の甘みが強く、エキスはきちんと保持されており実にジューシー。味変用のソースが色々と用意されるのですが、そのまま食べても充分に美味しい。
ライスは一般的な定食屋のそれと同等。ボリュームはしっかりとあり、先のサラダとスープ、ライスのセットが380円というのは悪くないディールでしょう。
以上を食べて合計が3,150円。きちんとしたビストロのメインの豚肉料理を切り取って定食化したような食後感であり、350グラムもの上質な豚肉を食べてこの支払金額はリーズナブル。飲み屋としても使いたいところですが、どうしてもひとりで350グラムを食べ切りたい欲望もあり胃袋がもうひとつ欲しい。午前中はモーニングサービスもやっているようなので、次回はそちらを試してみたいと思います。

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YAKISHIN(やきしん)/前島(那覇市)

焼鳥コース+飲み放題で1.5万円、と攻めたプランで耳目を集める前島の「YAKISHIN(やきしん)」。屋台からスタートし、南風原での居酒屋形態を経て現在に至りました。お隣はラーメン1杯2,500円という世界基準の価格設定で話題の「Lang Tang(ランタン)」であり、食材の共同調達なども行っているそうです。
店内はイマドキのクールな内装で、いわゆるひとつの劇場型(写真は食べログ公式ページより)。カウンター8席のみですが一斉スタートというわけではなく、何なら子連れもOKと大らかな受け入れ方針です。
飲み物は写真のビールからジンジャーエールまでが飲み放題。秋田県出身であるシェフのバックグラウンドを反映した秋田の日本酒がオススメです。ちなみに「KP」というのはキャスドリのことで「乾杯」を意味し、松山に近接する夜の香りが拭いきれません。私は仕事中の飲酒は業種を問わず望ましくないとするスタンスであり、料理の質とプロ意識を優先してほしい勢ですが、まあ、このあたりの価値観は人それぞれなのでしょう。
コース幕開けを飾る一品は茹でた手羽先。余計な味付けをせず、素材そのものの風味を純粋に楽しむことができます。コース全体への期待をじわりと高めつつ、串焼きがあがるまでのお凌ぎとしても機能します。
併せてお漬物も置かれます。中でも秋田の伝統漬物「いぶりがっこ」とクリームチーズを合わせた和洋折衷のひと口が面白く、薫香とクリームチーズの円やかな酸味がよく合います。
焼鳥に入ります。食材は天城軍鶏をメインに使用しているそうで、コチラは「ひざまわり」。コリコリとした軟骨、弾力ある肉、そしてパリパリに焼き上がった薄い皮が1本に凝縮されており、日本酒のアテに最適です。ちなみにKPのゲストにはソリレスを出していたので、その辺に傾斜がかかっているのかもしれません。
ハツ。引き締まった筋肉質の食感はプリプリとして力強く、噛みしめるほどに濃い旨味が広がります。
ふりそで。高温の炭火で焼かれた皮がパリパリ・カリカリに仕上がっており脂の旨味が豊か。香ばしい焦げ目が食欲を一層引き立てます。
つくね。ドロドロのタレが塗布されることはなく、素材そのものの良さが伝わる仕立てです。トッピングは梅ニンニクで、梅の酸味が鶏の脂をすっきりと引き締めます。
炭火でじっくり焼かれたナス。外側に薄く焦げ目がつきながらも、内部はとろけるように柔らかく、ナス特有のふくよかな甘みが熱で引き出されています。
胸肉。一般的にはサッパリと仕上がる部位ですが、当店のそれはパリっと焼いた皮と締まった繊維質、豊かな旨味が記憶に残ります。パサつかずしっとりと仕上がっており、淡泊に見えて実に奥深い味わいです。
鶏そぼろはバゲットにオンします。鶏の脂が加熱によって乳化されたかのようにまろやかになり、まるでバターのような芳醇なコクとなってパンに溶け込みます。焼き鳥コースの中に洋の要素を挟み込む遊び心が光ります。
ネギマ。一般的にはモモ肉を用いることが多いですが、当店では肩肉を起用しています。運動量の多い部位ゆえに繊維がきめ細かく旨味が凝縮されており、甘みの増したネギとの相性は抜群です。
シイタケ。傘の内側に旨味の水分がぎゅっと閉じ込められ、噛んだ瞬間にじゅわりと溢れ出す。シイタケ特有の香りが炭の薫香と混ざり合い、芳醇な香りが鼻を抜ける。動物性の旨味とは方向性が異なり、コース終盤における味覚のアクセントとして機能しています。
親子丼は「照寿司(てるずし)」のようなキメ顔キメポーズでの提供。そういった演出の是非はさておき、親子丼としては大変美味しく、おかわりしたい勢いです。何よりたっぷりの卵がいいですね。コレステロール上等な味わいであり、「鶏尽(とりじん)」のそれとはまた違った魅力のある親子丼でした。
締めくくりに鶏スープ。長時間かけてじっくり炊き出した濃厚スープであり、コラーゲンと旨味が渾然一体となり、口当たりはなめらかでありながら奥深い滋味がじわりと広がります。
以上を食べ、しっかり飲んでお会計は15,000円ポッキリ。串焼きの量が少ない気もしますが、酒代を含めて考えれば悪くない費用対効果です。こういった東京都港区的な試みの飲食店は那覇にはまだまだ少ないので、当該市場に一石を投じたという意味で歴史を刻んだのは間違いないでしょう。日本酒を良く飲む仲間と共に是非どうぞ。

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焼鳥は鶏肉を串に刺して焼いただけなのに、これほどバリエーションが豊かなのが面白いですね。世界的に見ても珍しい料理らしく、外国人をお連れすると意外に喜ばれます。
素人にとっては単に串が刺さった鶏肉程度にしか思えない料理「焼鳥」につき、その専門的技術を体系的に記しています。各名店のノウハウについても記されており、なるほどお店側はこんなことを考えているのかという気づきにもなります。

沖縄すば処 月桃(げっとう)/寄宮(那覇市)

「木灰(もくはい)そば」という、昔ながらの手法を守り続けている「沖縄すば処 月桃(げっとう)」。真和志小学校の裏手に位置し、JAおきなわ真和志支店のテナントという面白い立地形態。駐車場がたっぷりあって便利です。安里三叉路付近にある「安里屋すば(あさとやすば)」の系列店でもあります。
店内は広く30席近くあるでしょうか。カウンター席にテーブル席、小上がりもあって、沖縄らしい座席構成。観光客は見当たらず、周辺のビジネスパーソンや地域住民を中心とした客層です。
私は「肉舞(ししまい)すば」の中サイズに「ジューシー」を付けてもらいました。合計で1,090円です。スープは「あっさり」か「こってり」かを選ぶことができ、私は後者で注文しました。
「肉舞(ししまい)すば」は、その名の通り器の上でお肉が全種類に共演しています。三枚肉・本ソーキ・軟骨ソーキと、いうれも王道の味わいです。

「こってり」のスープは、強火でガンガン炊かれたであろう濃厚な豚骨スープをベースとしており、沖縄そばとしては珍しい濃厚さ。骨の髄まで煮出されたコラーゲン分がポタージュのようなとろみを形成しています。
麺の最大の特長は、今では希少となった伝統製法「木灰(もくはい)」を使用している点でしょう。化学的なかん水の代わりに、ガジュマルなどの薪を燃やして作った灰の上澄み液をつなぎに使用しており、これにより独特の強いコシと、噛むほどに広がる小麦の自然な甘みが生まれます。    
「ジューシー」には細かく刻まれた豚肉、人参、椎茸、ひじきなどがたっぷりと使われ、自慢のお出汁で炊き上げられています。脂のニュアンスからウズベキスタンの国民食「プロフ(オシュ)」を想起させる乙な味。
美味しかった。沖縄には珍しい濃厚スープは一食の価値あり。また、木灰そばも流石の味わいであり、たいへん印象に残ったランチでした。系列店である「安里屋すば(あさとやすば)」とは方向性がまるで異なるのも面白い。気分と時間帯で食べ分けて楽しみましょう。

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酒と炭焼 きんべゑ(きんべえ)/首里(那覇市)

ゆいレールの首里駅から歩いて数分の場所にある「酒と炭焼 きんべゑ(きんべえ)」。飲み物は日本酒を主軸とし、調理は原始焼き(炭火焼)、魚介類は豊洲から取るという那覇では珍しいスタイルの居酒屋です。
店内は靴を脱いで上がるカウンター席中心のお座敷に、靴を履いたままのテーブル席のエリアもあります(画像は食べログ公式ページより)。平日の夜にお邪魔したのですが、ゲストは3割の入りといったところです。
しかしながら、不思議なことにオペレーションは全然回ってません。ファーストドリンクは注文からおよそ10分を要し、お通しは約15分、おしぼりに至っては催促するまで出てこない有様です。
ファーストドリンクの注文から約15分を要したお通し。小さなお浸しに巻き寿司が2ピース。どこにその時間を要したのか、この客数でこのオペレーションの乱れは、正直なところ理解に苦しみます。
注文からおよそ30分を要した厚揚げ。味は悪くない。ただ、3割の入りでこの提供時間は、いかなる丁寧な仕事を想定しても説明がつきません。
さらにそこからおよそ30分を要したゴマサバ。注文からトータルでおよそ1時間。味は悪くないだけに、この運営の機能不全は純粋に惜しい。
料理の提供に長時間を要することに加え、他のゲストのテーブルには空のグラスが並び、「あたしのドリンクって注文入ってますかぁ?」のようなコールが飛び交い始めます。時間制限付きの飲み放題プランで、あの対応では不満が出るのも当然です。これ以上の滞在は無用と見切り、退店しました。

以前訪問した「Wine & Steak alpha(アルファ)」でも同様の体験をしましたが、那覇には基礎的なオペレーションに課題を抱える店舗が散見されます。せっかくの料理の質が運営の問題で損なわれているとすれば、客にとっても、店にとっても、惜しい話です。

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あんじんもこ/赤嶺(那覇市)

小麦・卵・バナナ不使用のグルテンフリー&アレルギー対応のカレー専門店「あんじんもこ」。店名は「あんじん(安心)」+「もこ(店主のニックネーム)」であり、店主のお子さんが重度の食物アレルギーを持っていたことをきっかけに、アレルギーを持つ子供たちが家族と同じテーブルで、同じ料理を安心して食べられる環境を作りたいという切実な想いから活動を開始したそうです。場所はゆいレールの赤嶺駅から歩いて5分ほど。駐車場もあるっぽい。
店内は清潔感があり広々とした空間。カウンター席やテーブル席に加えソファ席などもあって居心地よし。また、キッズスペースもあって、子連れに優しい環境です。他方、店主がプロレス好きという一面もあり、店内にはレスラーのポスターや写真が多数飾られており、筋骨隆々のモノノフたちがゲストを睨めつける様は独特な雰囲気を醸し出しています。
この日は3種類のカレーが用意されており、せっかくなので全部食べてしまおうと2種盛りカレー+チキンカレーでお願いしました。前者が1,480円で後者が980円。180円の追加料金で大盛も可能とのことですが、写真の通りデフォでも中々の盛り付けなので、普通の食欲の方はオーダーそのままで充分でしょう。
こちらは「vegan 野菜カレー」。動物性食材を一切使用せず、野菜とスパイス、そして昆布やシイタケなどの植物性出汁を用いて旨味を表現しています。程よい赤みと酸味はトマトでしょうか、心身ともに整うような清涼感が感じられる軽やかな味覚です。スパイス由来の苦みも程よく感じられ、重層的な味わいです。
こちらは「焦がしチーズキーマカレー」。肉はあると言えど脂っこさは抑えられており、スパイスのパワーで肉の旨味を引き出しています。チーズはバーナーで丁寧に炙ることで熱を持たせ、ナッツのような芳醇な香りとコクをプラスしています。
こちらは「チキンカレー」。このお店の看板とも言えるメニューであり、スパイスの香りはしっかりと立ってはいますが、辛味は殆ど感じられません。クミンやコリアンダーが爽やかに香りますが、刺激としての辛味ではなく、あくまで風味として喉を通るため暑苦しさも皆無です。
サラダもたっぷりと添えられており、また、ビッグサイズの唐揚げがトッピングされるのも嬉しい。ライスはターメリックライスでしょうか。日本の白米らしいもっちり感は残しつつも、少し硬めに炊き上げられています。視覚的な彩りも良いですね。
店主の切実な想いから始まった場所ですが、決して堅苦しい雰囲気はなく、純粋にカレーの美味しさを楽しむことができました。当店は全く違いますが、それにしてもコッチ系のお店は妙に説教臭いことが多いのはどうしてだろう。

ちなみに店主のお子さんたちは柔術・キックボクシング・修斗などの格闘技界で活躍しているそうで、兄弟喧嘩になったら大変だ。

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