ラベル 滋賀 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 滋賀 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

近江牛専門店 近江かど萬(かどまん)/大津(滋賀)

滋賀県大津市にある創業120年以上の老舗近江牛専門店「近江かど萬(かどまん)」。A5ランクの近江牛(特に雌牛)にこだわり、質の高い肉を手頃な価格で提供するお店として地元の方から観光客まで幅広く人気を集めています。「バナナマンのせっかくグルメ」において滋賀県大津市の絶品グルメとして大々的に紹介され、食べログでは百名店に選出されています。
店内は基本的に半個室であり、壁を取り外し繋げることで大人数での宴会にも対応するそうです(写真は公式ウェブサイトより)。ただ、団体客の取り扱いはもう少し上手くやって欲しいところ。あまりにうるさいのでスタッフにクレームを入れたところ、苦笑いが返ってきただけで状況は何も変わりませんでした。つまりは騒いだもん勝ち、静かに過ごしたもん負けの弱肉強食の世界であり、根暗で小心者の私はパっと食べてすぐに帰ることとしました。
ちなみに酒は思いのほか安く、アサヒ大瓶が900円と実に良心的です。さらに6名以上の宴会利用時には飲み放題オプションを追加可能としているため、なるほどやはり飲み放題でどんちゃん騒ぎするのが当店の正しい使い道なのかもしれません。
すき焼きコースのアミューズ(?)として供される「近江牛しぐれ」。濃厚なビーフの旨味と脂の甘味が感じられ、また、アクセントとして山椒をきかせており美味。山ほど買って、自宅の冷蔵庫に常備したいくらいである。
さあ、すき焼きパーティーの始まりです。当店は「はり重」などとは異なり調理の全てを顧客に委ねています。もちろん焼肉屋も考え方は同じなので、肉の質さえ良ければ調理は大まかでOKという、素材に対する自信の表れなのかもしれません。
我々はロース肉が210グラムのすき焼きコースでお願いしました。2人でお邪魔したので写真のお肉で420グラムという計算です。ステーキでひとりあたり210グラムは中々のボリュームに感じますが、すき焼きだと余裕に感じるのはどうしてだろう。
牛脂を温め鍋に脂を馴染ませたのち、大判のお肉をジュジュウ焼いて行きます。仕上げに割り下を注ぎ、生卵を絡めて大口を開けて頬張る。口の中でふわっととろけるような柔らかさを堪能しつつ、噛みしめるほどに肉の脂と旨味がジュワジュワと滲み出て来ます。
ゴハンは地元の「近江米」で、濃厚な肉と割り下をガッチリと受け止めてくれます。コースを注文していればお代わりOKなのが地味に嬉しい。
肉の美味しさは当然として、鍋を彩る野菜のの質も上々。近江牛から溶け出した上質な脂と濃厚な旨味、そしてコクのある特製割り下を野菜がたっぷりと吸いこんでいます。
デザートはバニラアイス。ごちそうさまでした。うるさい団体客と、それを注意しない店側の姿勢は困ったものですが、すき焼きとして総じて旨い。ひとりあたり210グラムの近江牛のすき焼きを食べて1.3万円というのは良心的と言えるでしょう。シンプルに旨い肉をリーズナブルに楽しみたい場合には間違いなくおすすめできます。琵琶湖疏水船・ミシガン・三井寺とセットでどうぞ。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【ふるさと納税】近江牛「かど萬」すき焼き用モモ肉 約250g
価格:10,000円(税込、送料無料) (2026/5/25時点)

なお、当店は大津市のふるさと納税の返礼品提供事業者としても参画しており、実質的な自己負担額を考えれば悪くないディールでしょう。お店でも結局セルフで調理するのだから、ありよりのありです。

食べログ グルメブログランキング


人気の記事
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

料亭旅館 やす井(宿泊)/彦根(滋賀)

彦根城からほど近い住宅街にある「料亭旅館 やす井」。1872年創業の老舗であり、彦根きってのスモールラグジュアリーホテルです。言えば彦根駅まで送り迎えしてくれるのですが、歩いても10分程度です。
門をくぐってからのお庭が素敵ですね。私は晴れ男なのですが雨に見舞われることが多く、この日も足元が悪かったので上手く写真が撮れず。画像は公式ウェブサイトから引用しています。
こんにちはからチェックイン手続きを済ませお部屋への案内までが非常にスムーズです。地方の旅館は温か味はあるものの効率的でないことが多いので、このオペレーションレベルの高さには感心しました。
お部屋は広く、古い建物を上手にリノベーションしています。掃除が徹底的に行き届いており、素足でぺたぺた歩いても不快感は全くありません。別室や廊下をドスドス歩く音がかなり響きますが、これは古い木造の建物ということで諦めましょう。
他方、ベッドは安普請と言うかニトリっぽいと言うか、一般家庭に置かれている普通のベッドでありラグジュアリーホテルに期待するドッシリ感はありませんでした。まあ、旅館でベッドがあるだけでもありがたく思うべきかもしれません。
大浴場があるためお部屋ではシャワーブース(?)があるのみ。我々は大浴場を利用していたので、お部屋の洗い場の活躍の機会はありませんでした。
洗面所は親戚の家感が深い。女性向けにドクターシーラボの使い切りアメニティは用意されていますが、男子は我慢の瞬間です。連れは筋金入りのフェミニストなので、これで当然という表情を浮かべていました。
お手洗いは独立型で洗面台も用意されているのですが、冬はとにかく寒く息が白いレベルです。まあ、このあたりは古い建屋を使い続けているので仕方ないかもしれません。
和風の宿泊施設としては珍しく、部屋にワークスペースも用意されています。デスクとチェアの高さ等も私の体格にあっており、wifiも下りで30Mbpsと充分です。
大浴場は男女入れ替え制で、片方には露天風呂が付いています。温泉ではありませんが、地下300メートルからくみ上げたお肌に優しい軟水を用いているそうで、それほど湯質に拘りのない私にとってはこれで充分です(画像は公式ウェブサイトより)。
夕食は鉄板焼きの設備のある個室に予約を入れさせて頂きました。2人で1泊2食付きで泊まって総額8万円弱なので、このディナーはひとりあたり2万円ぐらいでしょうか。だとすると、ちょっと高いなあ。料亭旅館と銘打つ割に近江牛という素材に全振りしており、であれば「肉料理ふくなが」のような専門店で楽しんだほうが腹落ちしたかもしれません。詳細は別記事にて
朝食は夕食に比べると私の好きなタイプであり、とりわけオムレツサイズの出汁巻き玉子がお気に入り。サバの塩焼きもしっかりしたサイズ感で食べ応え抜群です。
ただ、食後のコーヒーにコーヒーフレッシュ(植物油脂クリーミング食品)が付随するのは頂けません。意識低い系がバレてしまった瞬間。「Ryokan浦島」にせよ、どうして地方の高級宿はコーヒーフレッシュを好んで出すのでしょうか。2人で1泊2食付きで泊まって総額8万円弱の宿にしては残念な幕切れでした。

食べログ グルメブログランキング


人気の記事
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

料亭旅館 やす井(夕食)/彦根(滋賀)

彦根城からほど近い住宅街にある「料亭旅館 やす井」。1872年創業の老舗であり、彦根きってのスモールラグジュアリーホテルです。今回は当館自慢の夕食をご紹介。
近江牛に胸を張るので、鉄板焼きの設備のある個室でのディナーを必須として予約を入れさせて頂きました。たったふたりでこの空間を貸切るのは何とも贅沢。しかしながら、スタッフから入り口のガラス越しにジッと監視されており、何だか落ち着かない夕食です。
OTAのプランか何かでハーフサイズのスパークリングワインが付いてきました。が、うーん、これは酒屋で千円かそこらのブツですね。わかる人にはわかるので、こんなもん出すくらいなら生ビール1杯サービスぐらいのほうが無難かもしれません。
先付はスッポンのスープ(?)にビワマスの昆布〆など。スッポンの風味に厚みがあり、生姜もキッチリきいていて美味しかった。
お造りはハタにツブガイ、にフナ。いずれも普通に美味しいですが、旅行者向けにフナは鮒ずしのようのパンチのきいた皿にしても良かったかもしれません。
お椀が美味しい。特大サイズのひろうすにタイ。いずれも食べ応えがあり、またみぞれ仕立てで粘度があるため腹に良く溜まりました。
お口直しに少し炙ったホタテにリンゴ、チーズ。ホタテは悪くないのですが、チーズがそのへんのスーパーで売っているカマンベール風チーズであり嘘っぽく感じました。ここはひとつケチらずにナチュラルチーズを起用したほうが良いでしょう。
主役の近江牛の鉄板焼き。まずはランプ肉で、赤身の風味が強く素直に美味しい。
続いてミスジなのですが、こっちの食べるテンポ無視でジャンジャン焼き始まってしまい、皿の上が渋滞中。結果的に冷めてしまい脂も浮いてしまったので、本来の美味しさは楽しめませんでした。
酢の物にうざくが出て来て嬉しい。鰻の量もたっぷりで、本日一番のお皿でした。
お食事は近江米とのことですが、炊き加減がグズグズでそのへんの定食屋のそれと大差なく、大声で、泣いちゃった。
デザートは堀川ごぼうの砂糖まぶしチップス(?)が意欲的な作品で面白かったです。

2人で1泊2食付きで泊まって総額8万円弱なので、このディナーはひとりあたり2万円ぐらいでしょうか。だとすると、ちょっと高いなあ。料亭旅館と銘打つ割に近江牛という素材に全振りしており、であれば「肉料理ふくなが」のような専門店で楽しんだほうが納得感が高かったかもしれません。接客も真心は伝わるのですが洗練されてはおらず、この価格帯の食体験としては精彩に欠けたように感じました。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
焼肉ではなく、洋風の肉料理をまとめました。ステーキやローストビーフがテンコ盛り。赤ワイン片手にガブガブ楽しみましょう!
レストランでの火入れを家庭で再現することに主軸を置いた稀有な本。「焼く」「揚げる」「ゆでる」「蒸す」「煮込む」「混ぜる」「漬ける」など、基本的な調理ほど論理的に取り組む必要があることを得心しました。肉の基本。これを知ると知らないでは大きく姿勢が異なります。

肉料理ふくなが/守山(滋賀)

牛肉料理としては全国でトップクラスと評判の「肉料理ふくなが」。店主のご実家は東近江市で「マルキ牧場」を経営する牛肉一家。食べログからはブロンズメダルを受賞しています。

JR守山駅(大津と近江八幡の間あたり)から歩いて10分ほどの住宅街であり、駅から歩いて真っ直ぐ一本なので迷うことはないでしょう。隣に専用駐車場もあります。
店内は厨房に面したカウンター席と個室がふたつ。割烹料理店のような誂えでライブ感は抜群。店主をはじめスタッフは皆ニコニコとしており親戚のように接してくれます。調理器具は全てピカピカに磨き上げられており、どこかインダストリアルな風情すら感じさせます。

福永義規シェフは元々フレンチの料理人であり、京都で10年間経験を積んだのち、2015年に当店を開業しました。
アルコールは中ビンが700円かそこらでグラスワインでも千円を切ります。やはりフランス料理出身だけあって、ワインの品揃えが豊富。グループで訪れる場合はボトルで注文すると良いでしょう。
我々は12,000円のランチおまかせコースをお願いしました。まずは前菜盛り合わせで、手前はカメノコ、白いのはセンマイの味噌和え(?)に牛肉のテリーヌ。うひょー、この牛肉は旨いですねえ。ひと口食べただけで素人でもそうとわかるストレートな美味しさであり、この日の勝利を確信しました。白眉はセンマイで、内蔵でこんなにキレイな味覚が表現できるんだと度肝を抜かれた瞬間です。
続いてヒウチの部分をしゃぶしゃぶで。しゃぶしゃぶと言っても火を通した後に白菜のお出汁を流し込み塩昆布をトッピングし味わいを補強します。このしゃぶしゃぶも旨かったなあ。これまでは「しゃぶしゃぶって所詮はポン酢の味でしょ?」という惰性の境地に居たのですが、このひと皿はひとつの料理として完成した味わいでした。
ホルモンのアヒージョ。ムッチムチのプリンプリンの口当たりで、脂を油で食べるという背徳感を楽しみます。ほどよくニンニクも配備されており食欲が刺激される。
カブのスープ。カブ本来の優しい味わいが活きており、心地よいハーフタイムを演出します。
お口直しにサラダ。シンプルな誂えですが野菜そのものが美味しく、その新鮮な味覚がこれからの肉本番に向かって味蕾をリセットしてくれました。
スペシャリテのハンバーグ。一見何の変哲もない、やや小ぶりのハンバーグですが、、、
くぱぁすると何とも官能的なタッチに赤身肉がトロリと流れ出てきます。峻烈な旨味と甘味。心地よい舌ざわり。もはやこれをハンバーグと称するには適切ではない味わいであり、ブラインドで食べると牛肉だとわからないかもしれません。それほど胃議のある逸品です。
スタッフがニヤつきながら土鍋の炊き立て白ごはんを持ってやって来ます。少しだけとっておいたハンバーグとその肉汁を混ぜ合わせて口にすると旨いのなんのって。それほどサシは強くなく脂のニュアンスは感じないのですが、知らず知らずのうちに溶け出し米の一粒一粒の間に巧妙に忍び込む肉汁たち。太陽に近づくイカロスはこんな気分だったのかもしれません。
クライマックスはもちろんステーキで。やはりそれほどサシは強くなく、赤身の旨味が支配的。近年の肉料理屋はバッカルファットもかくやという真っ白な牛肉を好んで出しますが、当店のステーキは「肉の味とは本来こうである」と一石を投じる味わいです。備え付けのコロッケにはミンチ肉が組み込まれており享楽的な味覚です。
そうそう、先の白ゴハンも絶品でしたが、お漬物や肉味噌、なめこも規範的な美味しさです。いわゆる名店と呼ばれる店は、こういったサイドメニューで手抜きを一切しないものである。
オマケで牛の脂で揚げたポテトチップスを。酒のラストひと口を幸せに締めくくることができました。
デザートはシンプルなババロアなのですが、バニラたっぷりで実に濃厚。香って良し味わって良しの、質実剛健な美味しさです。
フレーバーティーで〆。ごちそうさまでした。

以上を食べて税サ込1.2万円。この日は派手な夕食を予約していたのでランチは控えめのコースをオーダーしましたが、その選択を激しく後悔したほど当店の料理が旨かった。装飾的なところは一切ないのに洗練されており、牛肉を一番美味しく食べるノウハウは当店に詰まっているかもしれません。祇園「安参(やっさん)」のような肉割烹とはまた異なる方向性。首都圏の人にとっては馴染みの無い土地ですが、京都旅行の行き帰りに立ち寄ると幸せが訪れます。私が保証します。

食べログ グルメブログランキング

関連ランキング:牛料理 | 守山駅


関連記事
焼肉ではなく、洋風の肉料理をまとめました。ステーキやローストビーフがテンコ盛り。赤ワイン片手にガブガブ楽しみましょう!
レストランでの火入れを家庭で再現することに主軸を置いた稀有な本。「焼く」「揚げる」「ゆでる」「蒸す」「煮込む」「混ぜる」「漬ける」など、基本的な調理ほど論理的に取り組む必要があることを得心しました。肉の基本。これを知ると知らないでは大きく姿勢が異なります。