地元で長年愛される「お好み焼き はやし」。あべのマルシェ商店街内に位置し、天王寺・阿倍野エリアで根強い人気を誇ります。食べログでは百名店に選出。週末のピークタイムは予約ナシでは入店できないおそれがあるほどの人気店です。
店内はカウンター席にテーブル席と小上がり。20席程度の小さなお店ですが、食事として楽しむ家族、飲み屋として楽しむ近隣の勤め人など、生活に溶け込んだお好み焼き屋さんです。あまり衛生的とは言えない環境ですが、それを1989年の開業以来、日々の営業の中で蓄積された経年美と捉えられるかどうかは貴方次第です。
酒は安く、大ビンが730円と心なごみます。他のアルコールもいずれも1杯500円を切る価格設定であり、気持ち良く飲み進めることができます。お水はセルフサービスです。
カウンターは調理プロセスを目の当たりにできる特等席。生地と具材が接触した瞬間の発砲音、ソースが焦げる香りなどを直接体験でき、他のゲストが注文したどの料理も旨そうに見えてくる。ちなみに奥が「はやしスペシャル」で手前が「とんぺい焼き」、右奥が「ねぎ焼き」だった気がする。
私の「はやしスペシャル」が焼きあがりました。「ブタ玉」が550円の世界線で1,350円という思い切った価格設定。基本の豚玉(豚肉・キャベツ・卵)をベースに、イカやエビなどの海鮮を追加した豪華バージョンという位置づけです。
生地には出汁が効いており優しい味わい。 細かく刻まれたキャベツがたっぷりと空気を含んで焼き上げられており、生地の中で蒸されることで甘みが増しています。ソースは甘辛タイプで程よい酸味が感じられます。仕上げの辛子マヨネーズで全体を円やかにまとめ上げ、すっきりとした後味です。
テイクアウト客も多く、近隣の生活に根差した気楽なお好み焼きでした。やはり目を惹くのはその価格設定であり、下手なお祭りの屋台よりも安い。「そばめし」「焼きうどん」の炭水化物ものも気になるので、次回はグループで訪れお座敷を陣取りたいと思います。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。






