Tiger&Dragon (タイガー&ドラゴン)/目黒

目黒駅から権之助坂を下って数分の所にある「Tiger&Dragon (タイガー&ドラゴン)」。店主は日本橋「虎穴(フーシュエ)」の味を引き継ぐ店として話題となりました。このテナントは以前も辛い系のラーメン屋じゃなかったっけな。
店内はカウンター6席に小さなテーブルがいくつか並ぶ、奥に細長いレイアウト(写真は食べログ公式ページより)。妙に音が響く空間で、テーブル側で騒がしい飲み会でも始まるとかなりキツい状況に追い込まれるので、そのあたりは運次第でしょう。ちなみに私はかなりキツい状況に追い込まれました。
中瓶は800円程であり、このあたりの飲み屋の相場といったところでしょう。ところで『日本橋「虎穴(フーシュエ)」の味を引き継ぐ』が自慢だったはずですが、日本語がカタコトの外国人従業員がワンオペで営業しており、ちょっと色々と混乱しました。もちろん彼に非は無く、寧ろ感じの良い接客です。
気を取られて「よだれ鶏」。鶏肉は柔らかくシットリとした食感。タレは四川風なのか辛味と痺れが共存し、ゴマ油の香ばしさも食欲を刺激します。
他方、「冷やしワンタン」は意味がわからないですね。普通に美味しいワンタンなのに謎に氷で冷やされており、その意図が不明瞭で、心の羅針盤が彷徨うようです。
豚肉の薄切りにんにくソースである「雲白肉(ウンパイロウ)」も味覚の方向性としては悪くないのですが、温度管理が曖昧で量も少ない。これで880円は超割高です。「この店はヤベェな」と連れと頷き合い、後は麺だけ注文してさっさと切り上げることに。
汁無し担々麺。「虎穴(フーシュエ)」のレシピを引き継いでいるそうで、なるほど辛味と痺れが組み合わさった奥行きのある味覚。麺も本家と同じく製麺所のものを用いているそうで、モチモチとした食感が後を引く美味しさです。
こちらは「麻拉麺(マーラーメン)」。強烈な辣油の辛さと花椒の痺れが融合し、「汁無し担々麺」に輪をかけて辛味が強い。ただし複雑性には乏しく、ただただ単調に辛いだけだなあ、これで1,320円は高いなあという印象を受けました。
以上の料理にビールが2本でお会計は5,800円。うーん、これはちょっと高いなあ。麺とビールは値段相応なのですが、サイドメニューが極端に割高な気がする。ランチに麺だけ食べるには悪くないですが、夜に飲みに来るのはちょっと無いなというお気持ちです。お疲れ様でした。

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