2025年秋に開業した「シヤージュ(Sillage)」。店名はフランス語で「香りの余韻」や「通り過ぎたあとの気配」を意味し、日本の食材や発酵を積極的に取り入れるモダンフレンチレストランです。白金高輪駅の3番出口を出てすぐの場所とアクセス至便。以前は「ラ クープ ドール」というフランス料理店があった場所ですね。
店内は広々としており、天井高や席間隔にゆとりがあります。総席数は30席ぐらいでしょうか、厨房が見えそうで見えない独特の場所に位置しており、コンセプトでもある「香り」を匂わせ系なスタイルです。
宗定和輝シェフは南仏ニームにある星付きレストラン「Jérôme Nutile」で経験を積み、帰国後は銀座のモダンフレンチ「L'ARGENT(ラルジャン)」でスーシェフを務めたようです。
アルコールはグラスのシャンパーニュが2千円程で、グラスワインが1,500円程度だったと記憶しています。お料理に合わせたペアリングの用意もありました。アミューズは紅はるかの(サツマイモ)のピューレにフロマージュブラン。糖度が高くネットリとした紅はるかの濃厚な甘みをベースに、フレッシュチーズのの爽やかな酸味とミルキーなコクが重なりあいます。緑色のはパセリのソースであり、青々しいハーブの清涼感とほのかな苦味がアクセント。
前菜は真鱈の白子のムニエル。表面を香ばしくカリッと焼き上げつつ、中はとろりとクリーミー。官能的な旨味を楽しみつつ、土の香りを力強く残したゴボウのピューレを合わせていきます。ソースはラビゴットで、シャープな酸味とハーブの香りが白子の濃厚さを中和し、後味をさっぱりとさせます。
パンはカンパーニュ。北海道産の小麦「キタノカオリ」を用いているそうで、外皮のの香ばしさと内側の瑞々しさのコントラストが楽しめます。特有のもっちりとした弾力と噛むほどに広がる強い小麦の甘い香りが本当に美味しい。
メインは真鯛をチョイス。皮目をパリッと香ばしく焼き上げつつ、身はムチムチと筋肉質。ほどよく脂ものっており、淡白ながらも上品な味わいです。ソースにはベルガモットがきいており、柑橘由来の華やかで少しビターな香りが大人の味わいを演出します。まさにシヤージュ(香りの余韻)である。
デザートはパリブレストを選択。サクサクと軽い食感のシュー生地にプラリネをたっぷりと挟んだフランスの伝統菓子です。ノワゼット(ヘーゼルナッツ)の香ばしさとコッテリとした甘さが口いっぱいに広がり、わたし絶頂に達しました。添えられているのはエスプレッソのアイスであり、コーヒーのキリッとした苦味と冷たさが大人の味わい。
以上の料理が4,400円(白子は追加550円)と実にお値打ち。きちんとしたフランス料理とパンを楽しんでこの支払金額とは日本は豊かである。夜にガッツリ飲み食いしても恐らく2万円かそこらでしょう。立地を考えれば実に良心的。やはり日本は豊かである。関連記事
「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
- オトワ レストラン(Otowa restaurant) ←本気でフランスの料理文化に取り組んでいる。
- ガストロノミー ジョエル・ロブション (Joel Robuchon) ←やはり完璧。
- La couleur d'ete(ラ クルール デテ) ←選んだ孤独は良い孤独。
- ナリサワ ←何度訪れても完璧。
- フランス料理研究室 アンフィクレス (AMPHYCLES) ←古典フランス料理の愛好家にとっての最終目的地。
- L’ESSOR(レソール) ←一斉スタートのちょづいた港区料理店は100回生まれ変わっても敵わない本物感。
- 現代茶寮 銀座?月堂 ←食文化の担い手としてヘタなことはできないという使命感。
- elan(エラン) ←表参道のナポレオン。
- 銀座 大石 ←自分が働くならこういう職場。
- ル・マンジュ・トゥー ←接客は完璧。料理は美味そのもの。皿出しのテンポも良く、とにかく居心地の良いお店。客層も好き。
- エルヴェ(eleve) ←アラカルトでもコースでも自由自在。
- TAIAN TOKYO(タイアン トウキョウ) ←流行り廃りに捉われないマッチョな料理。
- アサヒナガストロノーム ←そこらのフランス料理店とは格が違う。
- エステール(ESTERRE) ←料理もサービスもパーフェクト。外せない食事ならココ。








