そば処 こどら/壺川(那覇)

観光の喧騒から少し離れた壺川という静かな一角にある「そば処 こどら」。国際通りにある老舗「宮古そばの名所 どらえもん」との深いつながりがあるお店のようであり、当店も20年近い歴史を誇ります。
店内は沖縄そば屋らしいシンプルな内装で、L字型のカウンター席と座敷があり、仕事仲間でのランチから家族での食事まで幅広い客層に対応しています。ゲストは地元の方々が中心で、私がお邪魔した際には観光客はひとりも見当たりませんでした。
私は1,380円の「ジャンボソーキそば」に、単品で250円の「じゅうしい」を注文しました。その名のとおりジャンボなソーキであり、ファーストミットのようなサイズ感です。手を使ってかぶりついてしゃぶりつくスタイルとなるので、ギャルが好きピと一緒の際は注文が難しいかもしれません。
難攻不落のソーキそばは、見た目のインパクトだけでなく味も素晴らしいですね。ソーキは甘辛い味付けでしっかりと煮込まれており、骨から簡単にお肉がほぐれる柔らかさ。可食部も200グラム近くはありそうで、後述する「じゅうしい」と合わせて別の丼をセルフでクリエイトできる勢いです。
スープは沖縄そばでは珍しくかなり濃いめであり、先のソーキの存在感と互角に渡り合っています。類まれな深みがあり記憶に残る味覚。麺は平打ちのストレートでモチモチとした口あたりであり、「どらえもん」に関係してか宮古そばっぽいニュアンスが感じられます。
「じゅうしい」は、そばの力強いスープとは対照的に、ごく薄味で上品な味わい。細かくゴボウやニンジンが入っていて優しい味付けで、甘いソーキとの相性が抜群です。ジャンボソーキそばと一緒に味わうことで、お互いの味を引き立てあう、計算された組み合わせと言えるでしょう。
以上を食べて1,630円。沖縄そばのランチとしては、これはあくまで「ジャンボ」としたからであって、一番人気の「こどらセット(三枚肉とソーキの両方にじゅうしぃ)」は千円ポッキリ。キムチや納豆などの変わり種もあり、何度も通いたくなる魅力的なラインナップ。「ジャンボソーキそば」は連日売り切れの人気商品なので、注文したい方は開店と同時に訪れると良いでしょう。

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沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。