那覇市牧志にあるメキシコ料理店「Borrachos(ボラーチョス)」。美栄橋駅から歩いて5分ほど、ニューパラダイス通り沿いに位置し、ポップな外観が目印です。
店内は我々日本人がイメージするメキシコそのものであり、カラフルな雑貨にガイコツが並び、陽気なラテン音楽が飛び交います。スペイン語で「酔っぱらい」を意味する店名そのものの賑やかさ。ただ、内装もスタッフもどこか清潔感に欠けるため、神経質な方にとっては色々と思うところがあるかもしれません。
ワンドリンク制な上、テーブルチャージも要するのでハードルはやや高め。とはいえ酒のひとつひとつの価格は控えめなので、酒飲みほどゴキゲンになるシステムです。サボテンとエビアボカドサラダ。エビが気前よく入ったサラダであり、面白いところではサボテンのピクルスも組み込まれています。千円を切る価格設定でこのボリューム感は見事です。
島ダコのマリネーラ。地元の食材である島ダコを使用し、メキシコ料理をアレンジしています。トマト、ニンニク、オリーブオイルでグツグツやっており、バゲットも付いて、アヒージョっぽい味覚です。
自慢のタコス。好きな具材をオーダーし、ソフトな自家製トルティーヤに巻いて頂きます。右はチョリソで日本にもすっかり浸透した味覚。左は「カルニタス」といって、ミミガーを含む豚の色んな部位を煮込んだものをフランス料理におけるフロマージュ・ド・テットような方向性の料理であり、世界中みんなどこでも似たような料理を思いつくものだと感心。
こちらは牛肉のブリトー。旨味の強い牛肉をライスと共にパリパリに焼かれたトルティーヤで包みます。アボカドやチーズのコッテリとした舌触りも感じられ、噛むたびに濃厚な味わいが広がります。添えられたサルサソースはトマトサラダに近い代物で、ぬらぬらとした味蕾を一気にフレッシュ化してくれます。
当店はエビを用いた料理が旨いと確信し、エビのケサディアを追加注文。香ばしく焼かれたトルティーヤの間にはエビがギッチギチに詰まっており、その隙間をトロトロのチーズで埋めており分かり易い味覚です。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり5-6千円といったところ。東京ではタコスのコースが2万円という驚くべき店があることを考えれば悪くない価格設定です。よくよく考えてみると、私はメキシコに都合3度も訪れたことがあり、そのいずれにおける食体験と比べても当店の食事のほうが美味しかった気がする。沖縄特有の油っこいタコスに飽きた方は是非どうぞ。
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