1966年創業の老舗ラーメン店で、徳島ラーメンの茶系(豚骨醤油ベースの濃い茶色のスープ)を代表する「いのたに 本店」。1999年に新横浜ラーメン博物館に出店し、4ヶ月連続売上No.1を記録したことで「徳島ラーメン」の知名度を全国に広げた功労店とされており、食べログでは百名店に選出されています。
徳島駅から歩いて15分ほど。新町川を越えた眉山のふもとにあり、店舗周辺に35台分の専用駐車場が確保されています。
阿波踊り期間中のお昼時に訪れたので、行列は100人超。それでも40席の大箱で回転も速いため、どんどん列が進んでいくのでストレスはそれほど感じません。ビッグサンダーマウンテンに並んでるくらいの感覚です。ちなみに看板には10時30分開店とありますが、実際はもっと早く開店し、10時30分にはすでに満席になっていることもあるそうです。
並び始めから着丼までちょうど1時間。行列の長さからすれば実にスピーディーです。厨房オペレーションの最適化と品質管理の徹底を図る観点から品目が厳格に絞り込まれており、麺と肉の量、卵とライスの有無しか選択肢がないのが回転率の良さを後押ししているのでしょう。
私は「大肉」を注文。いわゆる麺と肉の大盛です。スープは豚骨に煮干しや野菜などで出汁を取った醤油味で、見た目は濃厚・甘めですが意外とすっきり飲みやすい。トッピングは甘辛く煮つけた豚バラ肉にメンマ、もやし、ネギがデフォ。生玉子を絡めてすき焼き風に楽しむのが当店流です。
麺は自家製の中細ストレート麺を採用しており、柔らかめに茹で上げられています。ただし普通に美味しいのですが、100人並ぶほどかと問われると意見を差し控えたい。なお、大盛にして一般的なラーメン店の普通サイズなので、普通の食欲の方は迷わず大盛を注文しましょう。
また、濃厚なスープに甘辛い豚バラ肉に生卵と、麺料理でありながらオカズとしての性格を強く帯びるため、「めし」とともに楽しむスタイルが必然的な食文化として確立されています。ただし炊き加減はグダグダで、一般的な定食屋のそれよりもクオリティは低く感じました。
普通に美味しいですが、1時間も並んで食べるほどのものではない、というのが率直な感想です。とは言え「20世紀最後のご当地ラーメン」と銘打たれて全国に紹介されたことに起因して、味そのものというよりは観光スポットとしての色合いが強いため、味がどうのこうのと論じるべきラーメン店ではないのでしょう。ソウルフードとは得てしてそういうものである。あくまで観光地巡りの一環としてどうぞ。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。






