オークランドで、いや、ニュージーランドで最も有名なベルギービア・カフェ「The Occidental(オキシデンタル)」。オークランド中心部の歴史あるVulcan Laneに位置し、日本人の旅行記やvlogにおいても必ず言及される人気店です。
店内はダークウッドを基調としており、重厚で伝統的なヨーロピアンスタイルのパブそのもの。もともとは高級ホテル兼レストランとして創業していたそうで、オークランドで最も古い建物のひとつであり、地下室からは時折ユーレイが姿を現すとの噂もあります。
ビールはいずれも1パイント14ドル前後。タップのものに限らずビンやカンのものも用意されており、なるほど品揃えは南半球随一と言えるかもしれません。
我々は看板料理が全て詰まったシーフードプラッターである「TASTE OF THE SEA」を注文。これだけ詰まって89ドル(約8千円)というのは大変お値打ち。少なくともTYハーバーのシーフードプラッターよりも全然安くつきます。
まずはシーフードの醍醐味とも言える新鮮な生の牡蠣。殻から剥かれたばかりの牡蠣は「海のミルク」と称されるにふさわしい濃厚でクリーミーな旨味と、つるりとした滑らかな喉越しを持っています。
名物の「グリーンマッスル」。ニュージーランド産の緑色の縁が特徴的なムール貝で、白ワインとガーリック、クリーム、トマトとハーブなど、伝統的なベルギー風の多彩なソースで楽しむことができます。
イカと魚のフライ。イカにレモンの風味と粗挽き黒胡椒を効かせたシーズニングをまぶし、高温でガガっと揚げています。イカの身は硬くならず、プリプリとした柔らかい食感を保っています。
奥にはフィッシュ&チップスのフィッシュ部分が隠れており、「バッター」と呼ばれる、ビールや小麦粉などを混ぜ合わせた特製の衣を魚の切り身にたっぷりとつけて揚げることで、外側はサクサクと軽く、中の魚は蒸し焼きのようにふっくらとジューシーに仕上がっています。たっぷりのタルタルソースも後を引く美味しさ。
エビにはニンニクの香ばしい香りと唐辛子の刺激的な辛さがきいています。プラッター全体に力強い味わいと味覚の多様性をもたらしてくれました。贅沢な味変である。
箸休めにガーデンサラダ。ごくごくシンプルなサラダですが、葉物野菜の質が高く、このひと皿が12ドル(約千円)で楽しめるとは、やはりニュージーランドは農業大国なのだ。
こちらは鍋で蒸された大ぶりのムール貝であり、クリーム調のソースにはカレーっぽいスパイシーさが効いています。
奥のお椀にはシーフードチャウダーがたっぷり。貝を始めとする魚介類がふんだんに入っており、クリーミーで具沢山なスープです。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり6-7千円といったところ。都会のど真ん中で新鮮な魚介類を腹いっぱい食べてこの支払金額はリーズナブル。ネット上には観光客向けだと苦言を呈するの口コミが散見されますが、この記事を読む貴方も観光客なので気にすることはありません。私も旅行者であり、とても満足できました。
ツイート

人気の記事
- 酒井商会(さかいしょうかい)/渋谷
- 焼鳥 一(まこと)/不動前
- TACOS BAR (タコス バー)/恵比寿
- 東山無垢(ひがしやまむく)/中目黒
- タイ料理 みもっと/目黒
- 鮨料理 一高(いちたか)/大濠公園(福岡)
- インスタ映えするヤクザたち
- 現役のCAに聞く、機内でCAをスマートにナンパする方法
- あるグルメな乞食の話
- イケアの倉庫で絶望し、アイケアの配送に発狂した
- 「男におごられっぱなしの女は風俗嬢以下だ」刃物でも抜くように夫は言った。
- 某高級鮨店において港区ババァが大暴走した話。
- 日本の男は皆ロリコン。フランスと日本のレストランを比較して抱いた違和感について。
- もう疲れた。うどんが主食氏の事件について1日5回は聞かれる。
- 「東京タラレバ娘」状態に陥った女子を救うたった1つの方法
- 旦那の悪口を言う女は一生幸せになれない
- バレンタインに手作りチョコだけは勘弁して欲しい
- 「お代は結構ですから悪く書かないで下さい」とシェフに懇願された話
- 3ヶ月前にトラブった例の店からの電話が鳴り止まない
「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。