1936年の開業以来、「中部の迎賓館」として国内外の賓客を迎え入れてきた「名古屋観光ホテル」。その由緒ある建物の中に、「ホテル・イン・ホテル」をコンセプトとした特別フロア「エスパシオ」が開業しました。個性的なラグジュアリー体験を提供することを約束する
「SLH(Small Luxury Hotels of the World)」ネットワークにも加盟しています。
客室は9〜11階、宿泊者専用ラウンジは最上階の18階に位置し、エスパシオのゲストはホテルのメインレセプションを通過することなく、18階のラウンジ内にある専用カウンターでチェックインを行います。スタッフは慇懃無礼というか何と言うか、ちょっとこそばゆい感じがしますね。個人的にはパークハイアットのような洗練されつつも適度にカジュアルなスタイルのほうがすち。
今回は「エスパシオ デラックスダブル(Espacio Deluxe Double )」のお部屋にご案内頂けました。広さは48平米とのことですが動線が良く、仕様以上の広さを感じることができます。ちなみに全54の客室はホテルの9階から11階に配置されており、宿泊者専用のカードキーがなければフロア内に入ることができない仕組みです。
ドッシリとしたベッドに肌触りの良いリネンやタオル、パジャマ。広めのデスクにスマートテレビとイマドキのラグジュアリーホテルの基本装備は満たしています。窓からは下園公園を望むことができ、眺望を遮るものは無く抜け感は抜群です。
ウェットエリアはお部屋の最奥部にあるという珍しい設計。トイレが独立型でなくひとつの空間にまとめられているのは残念。バスアメニティはイマドキのホテルとしては珍しく小分けのボトルで「ブルガリ(BVLGARI)」のものが用意されていました。
バスルームは洗い場付きの広々とした設計が特長的で、日本の入浴文化を感じさせる木製の風呂椅子と桶が用意されています。シャワーヘッドは「ReFa(リファ)」、ドライヤーは「レプロナイザー(REPRONIZER )」と、最新家電の試用の場としても最適です。また、ドラム式の洗濯乾燥機が全室に標準装備されているのはホテルとしてはかなり珍しい。
ところで入室してすぐの小部屋にはキッチンもあります。IHクッキングヒーター、シンク、オーブンレンジ、冷蔵庫と、学生の一人暮らしに比肩する充実した設備。先の洗濯機も含め、「エスパシオ タイムシェアリング フォーアーバン」というタイムシェアリング契約に関連しての装備なのかもしれません。
ちなみにミネラルウォーターやネスプレッソ、各種ティーバッグに加え、冷蔵庫内の飲み物も無料で自由で楽しんで良いとのことでした。
なお、チェックイン手続きを行った「エスパシオ ラウンジ(ESPACIO Lounge)」でも飲み物を楽しむことができ、また、アフタヌーンティー、アペリティフ、ナイトキャップと食べ物も殆ど常に用意されています。ただ、朝食はポンポコポンですねえ。サービススタッフは常にバタバタと目の前の作業に追われており全体が見えておらず、料理の補充も全く追いついていません。名古屋風の料理を楽しんでもらおうという心意気は理解できるのですが、まさに「地獄への道は善意で舗装されている」という状況です。詳細は別記事にて。総評としては、ちょっと中途半端な印象を受けました。ハコそのものは欧米のブティックホテルに勝るとも劣らないレベルに達しているのですが、ソフト面はまだまだ。ぽい雰囲気は演出できており年配の方が旅館の代替として利用するのであれば悪くありませんが、外資系ホテルにおける洗練された滞在に慣れたヤッピーたちには物足りなく映るかもしれません。とは言えやはり設備面は申し分ないので、タイムシェアリング契約は悪くない選択肢に思えました。
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