六本木 遊ヶ崎/麻布十番


芋洗坂を下りきった閑静なエリアに佇む黒塗りの外観。店名は源頼朝が『安全に娯楽が楽しめる場所』として秘密基地としていた遊ヶ崎(現在の神奈川県三浦市城ヶ島)が由来だそうな。
鼻血が出そうなほど暑い1日だったので水分補給。このクラスのお店のランチで生ビール500円というのはリーズナブルな部類でしょう。
2,500円のランチコースを注文。まずは胡麻豆腐。これはまあ、可もなく不可もなく普通です。
出会って4秒で握りという、変わった芸風です。ホタテの炙りなのですが値段の割に上質なホタテでありグッド。調味が強く塩分補給にもちょうど良かった。
アジ。ホタテだけかと思いきや、握りがとても小さいポーションのお店なのですね。手毬寿司を楕円に伸ばしたような小ささであり、味は悪くないのですが、やや食べ応えに乏しい。相対的にゴマの香りが強くなる。
カンパチ。こちらも恐らく上質なカンパチであり結構美味しいのですが、やはり大きさがネックとなります。また、この何にでもゴマを振り掛ける意図もよくわからない。
にぎりの途中で供される茶碗蒸し。ランチタイムだから気を使ってくれたのか、結構なスピードでポンポンと出されます。時間にゆとりがある方は、のんびり食べたい旨をお店にお伝えしたほうが良いかもしれません。
金目鯛。えっ!?金目鯛!?まさか2,500円のランチコースの中のにぎりで出てくるとは思いませんでした。質も数万円する高級鮨屋のそれに勝るとも劣らず。
イワシ。のけぞりそうなほど脂が豊かであり、ジトジトと旨味と甘味が迫ってくる。実に美味しいイワシです。ゴマはいらん。
ノドグロ。 えっ!?ノドグロ!?まさか2,500円のランチコースの中のにぎりで出てくるとは思いませんでした。質も数万円する高級鮨屋のそれに勝るとも劣らず。体感的には1カン2,000円前後しても納得感のある味覚でした。
天ぷら。これはイマイチですね。鮨が渋滞している中に更に割り込み駐車してくるため、食べる順番を迷ってしまい温度もテンションも下がってしまいます。油のキレも悪くベタベタと感じました。
トロの炙り。ううむ、くどいようですが、 2,500円のランチコースとは思えないほどのクオリティの高さです。濃密な脂と奥行きのある味わい。これは重めの日本酒が欲しくなる。
〆の巻物。手前は鉄火巻きであり、奥は梅・紫蘇・胡瓜・納豆巻き。鉄火巻きの赤身はヘルシーな鉄分を感じ、変な表現ですが普通に美味しい。 梅・紫蘇・胡瓜・納豆巻きはイマイチですね。納豆が美味しくなく、海苔の風味も乏しい。とは言え価格を考えればこんなものでしょう。
赤出汁にはたっぷりのアオサが入っており、飲み応え(食べ応え?)があります。
デザートにはわらび餅にアンコ。悪くはないのですが、季節を考えればもう少しサッパリとしたもので〆たかったです。
色々と書きましたが、十番と六本木の間、六本木ヒルズすぐ近くという好立地ながら、2,500円でここまで出せるのは凄まじい企業努力です(写真は公式ウェブサイトより)。それでいて結構空いているという不思議。外国からのお客さんを連れて、ランチで手軽にカウンター鮨を楽しんでもらう時などにも良さそう。個室を使った飲み放題プランなどもあるそうなので、今度グループで利用してみようかしらん。


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六本木は難しい街です。おっと思えるリーズナブルな店から、高くてギラギラしてるだけのハリボテのようなお店も多い。私が好きなお店は下記の通りです。
レストランの在り方に迫るというよりは、六本木の今にクローズアップした特集。ラグジュアリーで儚い夜の街へと誘うガイドブック。紙媒体は売り切れちゃうのでお早めに。