Le Bistrot d'Abel/Lyon(フランス)

トリップアドバイザーで評判が良かったビストロ。念のため開店時刻の正午に予約を入れておきましたが、予約客は我々ぐらいであり、他のゲストは皆ウォークインでした。それでも12:30頃には8割の入りだったので、この地域では中々の人気店です。
飲み物はプロヴァンスのロゼを注文。500ミリリットルで2,000円ほどであり、夏にテラス席でガブガブ飲むにはちょうど良い気軽さです。ちなみにカラフェ代わりの上げ底ボトルはリヨン名物。「ビンを安定のため」「量を多く見せるため」など諸説あるようです。

妻はアラカルトでメインのみ、私は「日替ランチ3皿セット」を注文。
日替わりランチの1皿目はSamphire(サンファイア、シーアスパラガス)のサラダ。塩湿地に生育する海藻のような植物です(厳密には草)。シャキシャキとした食感と磯の香が面白い。フランスでは魚屋で売りに出されることが多く、鮮度が命であり、採れたてをすぐに調理する必要があるそうな。
パンが結構美味しい。ザクザクとワイルドな食感に若干の酸味。
メインは特大の白身魚をトマト系のソース主体で頂きます。南仏っぽい調理であり、軽やかな調味に若干のスパイス。しかしながら魚そのものは淡白で単調な味わいであり、これだけの量を食べるとさすがに飽きが来ます。付け合せのラタトゥイユは美味しかった。
妻は保守的なアメリカ人なので、フランス屈指の美食都市リヨンを訪れてまでチーズバーガーを食べています。一口頂きましたがこれが結構イケる。粗挽きの肉そのものの質が高く、惜しみなく注がれたエメンタールチーズもグッド。バンズもカリっと香ばしく焼かれており、付け合せのポテトも勢いのある揚げっぷりで野性味があります。はっきり言って私のメインよりも全然美味しかった。
デザートにプリン。卵の比率が高いのか、下手なだし巻き卵よりもカチンコチンに固く上品とは言い難い食感です。パステルのなめらかプリンで育った私としては違和感を覚える味わいでした。

飲んで食べてひとり3,500円ほど。まあ、こんなもんでしょうか。味のレベルからするともう少し安くあがると助かるのですが、「あたしは満足してるけどね」とアメリカ人が言っているので、肉を注文するほうが吉なお店なのかもしれません。


このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

ミシュラン3ツ星を50年以上維持する3軒のレストランを巡る旅」目次

「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

関連ランキング:フレンチ | リヨン