RISTORANTE YAGI(リストランテ ヤギ)/代官山

最寄駅は神泉・中目黒・代官山のいずれになるのでしょうか、電車では結構なアクセスの悪さであり、旧山手通り沿いのビルの地下に佇む大人の隠れ家的なリストランテです。マダム・トキのもう少し神泉寄り。
地下ながらも壁はガラスであり開放感に溢れ、高い天井からの陽光はシェフの美意識の高さを感じさせます(写真は公式ウェブサイトより)。テーブル配置にもゆとりがあり、サービスも外さない。キメるデートにぴったりな雰囲気です。
グラスの泡で乾杯。ちなみにシェフはフィレンツェの3ツ星「エノテカ・ピンキオーリ」 など名だたる名店で研鑽を積み、ブルガリ ホテルズ&リゾーツが日本に進出する際のシェフとして凱旋帰国したというバリバリの経歴です。
一口目はホタテ。調理法はちょっとわからないのですが、表面にやや焦げ目があり水分は抜け気味でありつつも、内側の弾力と旨味が逞しい。コクと歯ごたえに可塑性があり、平たく言うと物凄く美味しいです。
奥は牡蠣のフリットが抜群にいいですねえ。質そのものが良いのは当然として、絶妙な火入れから来る凝縮感とジューシーさ。でっぷりとした衣の厚みも牡蠣の旨味を受け止めるにちょうど良い。

手前はサラミにトリュフ、ストラッキーノ(チーズ)。料理というよりも素材です。トリュフの風味が飛んでいるのが残念。しかし総じて素晴らしい一口。
パンも上々。特に左のものはチーズ(?)が練りこまれており、コッテリとした味わいが味蕾に響く。脇役にしておくには勿体無いほどの完成度の高さでした。
ソムリエの察しも良く、我々の意図を汲むのが早い。「べっこう飴のような」という新しい表現を聞き、興味本位で試してみましたが、本当にその通りで面白かった。
パスタが絶品。しあわせの在り方が大きく変わる瞬間です。なるほどエノテカ・ピンキオーリにおいてパスタを専任した経歴は伊達ではなく、シラス・春菊・フキノトウといった旬の野菜が渾然一体となって迫り来る。茹で加減もパーフェクトであり、厨房からテーブルに置かれ、ゲストがフォークで口へ運ぶ時間まで計算していると思える緻密さでした。
メインはコブ鯛か金華豚を選択できたので、私は金華豚を選択。これがまたシンプルながらも火入れが見事な塩梅であり、脂身と赤身のバランスもちょうど良く、マスタードソースの使い方もセンスがあります。

ちなみに連れはコブ鯛を選択し、想像していた以上に付け合せの野菜が豪華であり、ゴージャスな外観が羨ましかったです。
ドルチェはこれまでの料理の完成度に比べると、相対的にイマイチでした。左はジャンドゥーヤのジェラートとのことでしたが、砂糖の甘さが悪目立ちし、ナッツ類の風味に乏しい。連れはフランス帰りのパティシエールであるため、「あ、これは料理に比べて手抜きかも」 と笑ってました。
小菓子も料理と比べると魅力に欠けます。ううむ、やはり食事全般のレベルが高かっただけに、どうしても要求水準が高くなってしまう。
エスプレッソも抜かりなく美味しい。豆の風味が素晴らしく、家庭用のマシンではちょっと味わえないシルクのようにきめ細かいクレマです。
グルメ仲間の中であまり話題になることが無いため、失礼ながらそれほど期待していなかったのですが、料理・雰囲気・サービス全てのレベルが高く、また何某かの哲学を感じる誇り高きイタリアン・レストランでした(写真は公式ウェブサイトより)。

集客に苦労しているのか、予約サイトに頼らざるを得ないのは成長痛。都内の予約の取れないイタリアン・レストランの代名詞となる日も近いことでしょう。


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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
十年近く愛読している本です。ホームパーティがあれば常にこの本に立ち返る。前菜からドルチェまで最大公約数的な技術が網羅されており、これをなぞれば体面は保てます。

関連ランキング:イタリアン | 神泉駅代官山駅中目黒駅

マスドラヴァンド(Mas de Lavande)/新栄町(名古屋)


名古屋でトップクラスの評判を誇るフランス料理屋。食べログにおいても4.13を得点し(2018年4月)、ブロンズセイントにも輝くという実力派。
立地は東急ホテル斜向かいホテルマイステイズ名古屋栄の地下1階。なのですが、どうも雑居ビル感が凄くて、さあ今から立派なフランス料理を食べるぞ、という気にはなりにくいアプローチです。
白を基調に紫のアクセントカラーが映える店内(写真は公式ウェブサイトより)。店名の『ラヴァンド』とはフランス語で『ラベンダー』という意味であり、シェフが在籍していた南仏ゴルドの『Le Mas Tourteron』 というお店での記憶を大切にしているそうな。
アミューズはカブのスープに山菜のフリット。カブのスープは意外にも熱々。カブの風味が濃く、調味もハッキリしており好きな料理です。他方、山菜のフリットは油が重く最初の1口としては重く感じてしまいました。

ちなみにグラスの泡はシャルトーニュ・タイエの1択。スティルワインのグラスは1,000円~に比べると、1杯1,800円という価格設定はちょっと高く感じてしまいます。
前菜その1。ラングスティーヌ(スカンピ、手長エビ)は文句なしに美味しいですね。エビ好きのエビ好きによるエビ好きのための料理です。ホワイトアスパラや菜の花など春の味覚も嬉しい限り。非常にシンプルな料理であり、何を食べているのかハッキリわかるのが良い。
パンはちょっとボソついており、私の好みではありませんでした。
前菜その2。フォアグラのポワレに玉ねぎのタルト、アーティチョークのピュレ。立体的な盛り付けの特大ポーションに武者震い。とりわけ玉ねぎのタルトが絶品です。ザクザクとした迫力のある食べ応えの生地に、飴色に輝くタマネギがいかにも旨そうなオーラを放ちます。ここ最近のフォアグラ料理としてはトップクラスの出来栄えです。
魚料理はマナガツオ。元々それほど好きでは無い素材なので若干さげぽよです。他方、原木シイタケのラビオリの旨さに快哉を叫ぶ。クリーミーで濃密なソースにも粘り強い味わいがあり実に美味しい。
メインは飛騨牛のカメノコ。牛肉のモモ部位は大きく分けて、ソトモモ、ウチモモ、ランイチ、シンタマに分けられ、そのシンタマの下位分類としてトモサンカク、シンシン、カメノコに分けられます。カメノコはその形が亀の甲羅に似ているためそう呼ばれているそうな。

肌理が細かく脂は皆無であり、グルカ兵のように屈強な食感です。平たく言えばバリカタで、ちぎっては投げちぎっては投げという歯ごたえ。幸か不幸か特大ポーションだったので、少し食べ疲れてしまいました。個人的にはタルタルなど生に近い状態で食べるほうが好きかもしれません。
青リンゴのソルベお口を整え、
デザートはグレープフルーツのプリンにソルベ。このプリンが濃厚で爽やかという良い意味での矛盾に満ち溢れた一皿で興味深い味わいです。
お茶菓子に
エスプレッソを頂きごちそうさまでした。

お支払いは料理だけで10,000円。これに酒代と税サが加わります。やはり名古屋は欧米系の料理はリーズナブル。東京だと3割増は確実です。

料理は素材に忠実でベーシックな調理。ビストロ料理っぽさはありますが、都内の右顧左眄したフュージョン屋に比べると圧倒的な食べ応え。クラシックなフランス料理がお好きな方は是非どうぞ。


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仕事の都合で年間名古屋に200泊していたことがあり、その間は常に外食でした。中でも印象的なお店をまとめました。

食通たちが鰻の魅力とこだわりを語り尽くす一冊。よしもとばなな、沢木耕太郎、さくらももこ、椎名誠、村上龍、村上春樹、島田雅彦、五木寛之、遠藤周作、群ようこ、などなど最強の布陣が送るアンソロジー。

関連ランキング:フレンチ | 新栄町駅高岳駅栄町駅

ナベノイズム (Nabeno-Ism)/浅草


恵比寿のロブションのエグゼクティブシェフを11年務め、在任中はミシュラン3ツ星を堅持し続けた渡辺雄一郎シェフ。2016年、満を持して浅草の地で独立し、以来、レストラン業界の数多ある賞を総ナメ中。
カフェ風の外観の建物に入ると、真っ先に目に飛び込むのがガラス張りのキッチン。手術室のように清潔で、使い込まれた美しさを放つステンレス。美しいものが美しいのではない。美しく使われているものが美しいのだ。

彼は厨房はもちろんのこと、調理技術やレシピなども気前良く公開し、パイを取り合うのではなくそもそも大きくしようよ、という姿勢です。
ダイニングは変わった構造で、螺旋階段で多層階に分かれています(以上、写真は公式ウェブサイトより)。隅田川に面した壁は一面ガラス張りであり見事な眺望。「ウチの店で一番いいのは景色ですから」と屈託の無い笑顔で語るシェフ。 プレゼンテーションプレートにあるロゴマークは渡辺家の家紋とのこと。
ランチなので健康的に泡1本で通します。アカデミー賞公式シャンパーニュに採用されたこともある名編。外観はまさにゴールドといった色合い。香りは完熟したフルーツにブリオッシュなどと濃い。泡は繊細でクリーミー。3つのブドウがバランスよく配合されていつつもコクの強い味覚という印象。
見目麗しいアミューズが到着。中央はガスパチョ。質の良いトマトに若干のオレンジ風味で夏そのものみたいな味がします。意外にも底が深いグラスであり、量がたっぷりあるのが嬉しい。

右上は2種のオリーブのマリネ。シンプルで素材そのものの良さがひしひしと伝わってきます。

右は「駒形 種亀最中のカナッペ」。老舗のモナカの皮をベースに塩昆布やアーモンド、丹波の黒豆、フレッシュチーズなど。スガラボでも思いましたが、フランス料理と最中の生地というのは相性が良いのかもしれません。

右下は「大心堂雷おこしとフランスの出会い」。浅草名物にフランスの発酵バターが実に合う。アンチョビの塩気と旨味が心地よく、うっかりシャンパーニュに手が伸びてしまう。
江戸ソバリエ(江戸蕎麦の通人を表す民間の資格)でもあるシェフが胸を張るスペシャリテのそばがき。両国のミシュラン星付き蕎麦屋「ほそ川」の蕎麦粉を用いています。

ちなみに私が今日ここに来ようと決めたキッカケはこの料理。日仏スターシェフ5人が1人1皿を担当するパーティでこの料理の豪華版を頂いたのですが、それが気絶しそうなほど旨かったので、すぐさま我が心の行きたい店リストの上位に記しておいたのです。その旨シェフに告げると「いやぁ~、あのイベントはほんと大変で、250人同時提供とか初めてでしたよ!でも、ホテルのシステマティックな調理工程を拝見させてもらえて凄く勉強になりました」
料理に比べるとパンは拍子抜けするほどシンプルでした。しかしロブション時代にはあれだけ凝った多種多様なパンを山ほど用意していたことを考えると、何か考えがあってのことなのでしょう。
「日仏食文化の融合」と称し、和の食材としてミル貝・赤貝・ホタテ貝など春の貝類に、フキノトウ、金柑、立川ウド。コンフィや炙りなどなど、貝類ひとつひとつの調理が全て異なる手の込み方。それぞれの肝をパテにした味覚は日本酒を呼ぶ圧倒的な存在感。仏の食材としてはホワイトアスパラガスにタプナード、ミモレット。単に奇抜なだけでなく、それぞれの食材の存在価値が明確で、整合性の取れた素晴らしい一皿でした。
フランス南西部の港町セートの料理を当店風に。ヤリイカを用いて創ったビスクのような液体の旨さに悶絶。イカの香りと濃厚な旨味。頭を抱えてしまう美味しさです。たっぷりのホタルイカに、こごみ・タラの芽・行者にんにくなど。春の山菜は若干ビターで大人の味わいです。アーティチョーク独特の嫌な風味は微塵も感じられず、全体として密度の高い料理でした。イカ墨スポンジパンて丁寧に皿を拭い、1ミリも余すところ無く完食。
メインには天然のイサキをチョイス。しっとりとポワレし、そら豆・スナップエンドウ・タケノコなどの春野菜をあしらいます。白眉はソース。なんと醤油を使っているとのことであり、目をつぶって食べれば和食とも捉えられ兼ねない攻めの味覚です。しかしこのレベルにまで到達すると日本料理かフランス料理かを論じるのは野暮であり、ナベノイズム料理と言うべきなのでしょう。インカのめざめの揚げニョッキも名脇役。
連れは和牛ほほ肉。この素材の名前を聞くと、自動的に赤ワイン煮込みを想像してしまうのですが、今回はポトフのイメージ。肉は純米酒でマリネし、ブイヨンソースには生黒胡椒を用いるなど刺激的な構成です。ほんの一口味見させてもらったのですが、どこか中華料理を彷彿とさせる興味深い味わいでした。
デザートは席を移動し、隅田川を望みながら。この眺望は当店の美点であり、大切な料理のうちのひとつと言えるでしょう。
デザート1皿目。シャンパーニュのソルベにヨーグルトのメレンゲ、フランボワーズ。ドンパッチ的な弾けるキャンディが楽しく童心に帰ります。ここで木の芽を使うのが挑戦的な試み。
2皿目はデコポンのシブースト。シブーストとはカスタードクリームとメレンゲのあいのこのようなムースであり食感が実に滑らか。シャルトリューズ(修道院の薬草酒)のソルベとソースが複雑性を持たせます。
連れのお誕生日が近かったので、プレートで工夫してもらいました。左上の薔薇やパールは飴細工でありもちろん食べることができます。バラはかなり頑丈に作られているようで、専用のケースに入れて持ち帰らせて頂けました。
ミニャルディーズ。左はカヌレ。黒糖ときな粉を用いており、江戸とフランス料理の融合が徹底しています。

さて問題ですカヌレはどの地方のお菓子でしょう?と戯れに連れに問うと、「アルマニャック」との回答。当たらずと雖も遠からず。実に玄人めいた発言です。正解はボルドーなのですが、アルマニャックはボルドーのすぐ南。

なぜそのように答えたのかと問うと、「赤坂にコムアラメゾンというアルマニャック料理の名店があって、そこのミニャルディーズで必ず出るから」とのこと。やはりきちんとした料理をご一緒するのは、彼女のようにベースの経験値が高い女の子がいいですね。

中央はクッサン・ド・リヨン。マジパンで絹織物のクッションを象るリヨンの銘菓なのですが、ここでも抹茶を生地に忍ばせガナッシュは黒糖仕立てと強いメッセージ性。右の生キャラメルには地元の名店カフェ・バッハのコーヒー豆が用いられてるとのこと。
〆のコーヒーも当然にカフェ・バッハのコーヒー豆で。1968年創業の自家焙煎珈琲の草分けであるだけにまことに上質。おいしゅうございました。
ロブションで食べた彼の料理イベントで食べた彼の料理から演繹するに、恐らく好きな方向性であろうと予測はしていましたが、期待以上にドンズバでタイプな料理でした(写真は公式ウェブサイトより)。革新的だが根本的に美味。また、美味しい・不味いの二元論だけではなく、何をどう考えて、何を主張したくて、何をどう調理したかが手に取るようにわかる構成がすごくいい。世界観がきちんとある。
独立時にはロブションの流れとは異なる革新性のため賛否両論あったようですが、先導するより追従する方が快適な料理界に一石を投じたシェフに、私は惜しみない拍手を送りたい。次回は夜にお邪魔させて頂きます。


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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。

花十番/麻布十番

焼肉好きの連れを焼肉ランチに誘い出す。保守的に叙々苑を目指したのですが、残念ながら満席。すぐに食べログで近所の焼肉屋を検索すると、当店が候補に挙がりました。
ランチメニューは1,000円前後から始まる良心的な価格設定。私は900円のハラミランチの肉を大盛りにして+150円。連れはタン・ハラミ・リブカルビの3品盛りの「花十番ランチ」1,050円を選択。
客層が幅広い(写真は食べログ公式写真より)。赤ちゃん連れのファミリーや老夫婦から、商談中のオッサンや我々のように健全なカップルなど、ダイバーシティに溢れています。

注目すべきは我々すぐ近くのテーブル。ランチセットではなくアラカルト注文で盛大に注文し泡を飲む50過ぎのオヤジと巨乳ギャル。「ねえ、見てよ。あれがいわゆる港区おじさんと港区女子なのかしら」と、好奇の目を隠そうとしない連れ。「せっかく店外デートにこぎつけたのに、焼肉だなんてセンスないよね。流行感度が低いのかしら」おそらく彼がこれまでに乗ったブームはベビーブームだけであろう。
セットのサラダ。まあ、セットのサラダ味です。900円のランチのオマケなのだから多くは望むまい。

それにしても港区おじさんの会話が死ぬほどつまらない。「最近の若いやつらは信念が無い」「努力が重要。継続は力なり。でもそのためにはまず目標が必要で、自分の実力よりも少し高めに設定するのがいい」などと、自己啓発本のテンプレートのような発言を繰り返しており、類型的なトーク力である。私も大概キモいオッサンですが、それなりにモテる理由がよくわかりました。
キムチはあまり美味しくありませんね。ナムルも小ざっぱりとしており印象に残らない。

女の子の発言に「テスト」「クラス」「バイト」のような単語が含まれていたため、恐らく女子大生なのでしょう。ああ、女性が最も輝く時期の週末のランチをキモいオッサンと過ごすだなんて、青春の無駄遣いにも程がある。あー!写真撮られてるよ!あの世代は何でもタグ付けするレイバンのような男が多いから気をつけて!
私のハラミ。いわゆる焼肉屋のハラミクオリティ。値段の割に量も質も悪くありません。
連れのタン・ハラミ・リブカルビ3品盛り。これにサラダや小皿などがついて1,050円は極めてお得でしょう。
「今はできなくていいんだよ。一歩一歩成長すれば、それでいい。人間って、そういうふうに進化してきたんじゃないのかな」みつをかよ。「確かにそうですね!良いこと言いますね!感動しました!」嘘をつくな。
ごはんはおかわり無料です。ちょっと乾燥を感じてイマイチ。

さすがに腹が捩れるほど可笑しく、涙を堪えきれない。ふと隣のテーブルの熟女を見遣ると、我々同様に腹を抱えており、チラと目が合い心が通じ合った瞬間です。彼女とは旨い酒が飲めそうだ。
付属のスープは+220円でユッケジャンスープに変更することができました。これが丼いっぱいの特大サイズであり、具だくさんで中々いける。先のゴハンを浸せば素敵な韓流雑炊となり、満腹になること間違いなし。

「やっぱり子供の頃の成功体験が重要なんじゃないかなあ。守ってばっかりではだめで、自分なりにいつリスクを取って、どう勝負に出るか。成功できるポイントはそれだね」成功している人は、週末の昼から焼肉屋でフリーランスのキャバ嬢相手に演説をぶったりしないと思うのだけれど。成功の定義とは人それぞれである。
結局、連れとは殆ど会話することはなく、しかしながら笑顔の絶えない食事であり、記憶に残った焼肉ランチでした。

「男ってさあ、モテるの意外とチョロいかもしれないね。女ほど年齢とか外見を問われないし、黙って女の話を聞いとくだけで『聞き上手』って言われるもんね」と連れ。何かとトーク力が求められることが多いこのご時世ですが、実は面白い話をすることよりも、相手に気持ちよく話をさせる技術のほうが価値があるのではないか。そんな気付きを得ることができたランチでした。


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麻布十番は隠れた焼肉激戦区。突出したお店は無い一方で、優等生が多い印象です。
  • 焼肉 おくむら ←ランチでは都内トップクラスの費用対効果。ハラミが旨いんだ。
  • 焼肉苑 ←十番いや日本全体で見たとしてもお得なランチ。
  • みやび ←ランチがお得。スープのおかわり無料がバッチグー。
  • コソットエスピー ←お洒落だが割高。
  • 韓日館 ←文字通り震え上がるチーズダッカルビランチ
  • ブルズ ←半個室なのでのんびりできる。
  • 山本牛臓 ←サムギョプサルが良い。レタスとエゴマはお代わり無料♪
  • おんがね十番 ←ランチだとオイキムチとカクテキが食べ放題♪
  • 鳳仙花 ←老舗の超有名店。
  • 純豆腐 田舎家 ←店員含め本格派。
  • 三幸園 ←ランチの焼肉丼が特徴的。
  • 栄来亭 ←創業は1965年、麻布十番で初めてできた焼肉屋。
  • 花十番 ←+220円でユッケジャンスープがお買い得。
  • Kintan ←雑穀米が美味しい。
  • 一番館 ←何この量!?カンナムスタイルかよ。
  • 新鮮ホルモン ランボー ←味と量と価格のバランスは十番焼肉業界でトップ
  • 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!
東京カレンダーの麻布十番特集に載っているお店は片っ端から行くようにしています。麻布十番ラヴァーの方は是非とも一家に一冊。Kindleだとスマホで読めるので便利です。

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