不都合な真実に脅えてアラスカへ<12~13日目>~ポートランドってそんなにいいですか?~

13日間の夏の旅行もこれにてお終い。今回の旅を3点に集約すると「プリンセス・クルーズ社はやはり良い」「アラスカは難しい」「ポートランドってそんなにいいですか?」です。

【プリンセス・クルーズ社はやはり良い】
プリンセス・クルーズ社の船に乗るのは3度目5年ぶりであり、その間に数多ある船会社に浮気してきましたが、プリンセス・クルーズ社の良さを再認識した旅でした。
ダイニングにおいてはアメリカのそこらへんのレストランよりも余程レベルの高い料理を提供し、サービス能力も極めて高い。従業員全体にホスピタリティの精神が溢れており、自称おもてなしの達人である日本人であっても見習うべき点は多いです。

興味深いのはフィリピン人従業員をマッチドペアした比較。飛鳥Ⅱにおいては見るに耐えない従業員格差から末端の労働者は失った機械にしか見えずぱしふぃっくびいなすについては、気は良いもののドン臭い奴らばかり。ところがプリンセス・クルーズ社においては皆、活き活きと働き、動きも俊敏なのです。彼らの対応にストレスを感じることは一度もありませんでした。やはり従業員教育は極めて重要であると再認識。


【アラスカは難しい】
悪天候によりヘリコプターに乗れず氷河上陸は断念。その影響で犬ぞりには乗れず、水上飛行機でのフィヨルド遊覧も催行不能と、今回はアラスカの目玉とも言えるアクティビティを全く楽しむことができませんでした。
アラスカはアメリカ人にとって大変人気のある旅行先ではありますが、天候すなわち運に大きく左右されることを考えると、極東の我々が赴くには中々にハードルの高い地域です。
船旅初心者の方はいきなりアラスカなど、神のご加護を期待しなければならない地を選定するのではなく、まずは気候の安定した夏の地中海やエーゲ海ハワイカリブ海・LA近海あたりから着手することを強くオススメします。


【ポートランドってそんなにいいですか?】
これはちょっと気を悪くする方もいらっしゃるかもしれないのですが、正直な気持ちを綴ると、私はポートランドに対して魅力を感じることはありませんでした。

Keep Weirdがスローガンのポートランド。「ヘンテコでいようぜ」ぐらいの意味合いでしょうが、その「ヘンテコ」は「クリエイティブ」という意味ではなく「だらしがない」ように私の目には映ります。

何というか、全体的にコ汚いんですよね。確かに街行く人々の髪の色がピンクだったり緑だったり、眉毛が無かったり、男でもメイクしていたりと、「ヘンテコ」な人は多いのですが、ややもするとだらしのない服装であったり不潔であったり突然叫び出したりと、不快感を覚える瞬間が極めて多い都市でした。

言い換えると、一般人とホームレスの境界線が極めて曖昧。ホームレスはホームレスでケータイを持っていたりペットを飼っていたりと、何が正解なのか判断を下し辛い街。そういう意味で、自分が浮浪者となる場合はポートランド移住したいと思います。

同じアメリカに目を向けると、NYやLA、ハワイなどにもホームレスは多いのですが、それらの街は一般人とホームレスの線引きがハッキリとしており、居住エリアも明確に分離されています。しかしながらポートランドはホームレスおよびその予備軍が街中に溶け込んでおり、旅行中は常に様々なセンサーを働かせておく必要があり非常に疲れました。

もちろんホームレスは好き好んでそうなっていると限らず自己責任とは言い切れない点が多く、議論の余地が大いにあるのは百も承知です。しかし、いち旅行者として、常に饐えた臭いをガマンし、突然の言いがかりに立ち向かう必要がある街というのは、育ちの良い私にとっては大いなるストレスです。

「全米の住みたい街ナンバーワン」などと喧伝されることが多いポートランドですが、何を根拠としているのか情報が欲しいです。LAサンディエゴハワイあたりのほうが私はよっぽど住みたいと思うのだけれど。まあそれは東京においても港区や渋谷区、中央区、目黒区を差し置いて、何故か武蔵小金井市や吉祥寺が1位だったりするので、この手のランキングは案外そんなものなのかもしれません。

「緑豊かな街」「自転車の街」という評価も疑問。公共の緑という観点であれば断然にヴィクトリアのほうがレベルは上だし、自転車であれば圧倒的にコペンハーゲンでしょう。
がっかりした時は相手を責めるのではなく期待しすぎた自分を責めるべきなのでしょう。私が日本のメディアに踊らされて、期待しすぎただけかもしれません。「ポートランドがクール!」と言うことがクール、という風潮。いい歳をした大人がわざわざ出かける街ではないし、ましてや家族で訪れる場所では無いと感じました。自分探しの旅に出るアラサーバックパッカーには向いてるかなあ。ポートランドを愛する方にはゴメンナサイ。行く先々で粗捜しばかりするという暗い趣味を持つ個人の感想でした。


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不都合な真実に脅えてアラスカへ」シリーズ目次

クチーナ イタリアーナ エンネ/三軒茶屋


「ちょっと駅から遠いんだけど、イイお店があるから」と、自信を持ってお連れ頂きました。enne。若林交差点近く世田谷通り沿いのお店です。
雨の強い夜だったため我々以外のゲストはおらず。「ここ、いっつも空いてるんだよね。味は確かなのに、何でだろ」飲食ビジネスは難しい。
1軒目で日本酒をたらふく飲んできたので、ふたりで泡1本勝負。花の香りの華やかさが印象的なロゼでした。
生ハム、イチヂク、ブラッティーナ。出された直後はこんもりとした盛り付けですが、
バラすと迫力があります。生ハムの塩気と旨味、イチヂクの甘味、チーズのコクが3味一体。バランスのよい味覚であり前菜として素晴らしい。

ちなみにブラッティーナとはブッラータのチビっ子版であり、ブッラータとはモッツァレラチーズにクリームが練りこまれたような食感のフレッシュチーズです。
自家製のグリッシーニにフォカッチャ。いずれも塩気と旨味に溢れ、迫力のある小麦粉です。自家製のグリッシーニって初めて食べた。手が込んでるなあ。
あわび茸の香草バター焼きに燻製したスカモルツァを添えて。あわび茸の豪快な歯ごたえ意に思い切りの良いハーブならびにバター使い。当店は味付けがわかり易いのがいいですね。スカモルツァ(キュムキュムした食感の硬いモッツァレッラチーズみたいなやつ)の薫香も食欲を刺激し、ひろこに「あたし、幸せだ」と言わしめた逸品です。

そう、飲食ビジネスは難しくはっきり言って儲からないのですが、目の前の人を感動させ幸せにするという、筆舌に尽くし難い魅力にも溢れているのです。
パスタは自家製のピィチ。プリンチピオですっかりピィチの虜になってしまった私は、いくつかある自家製麺の中から秒速でコチラを選択。小麦粉と水だけから作られる、丸くこねた太麺パスタです。讃岐うどんのようにコシがあり食べ応え抜群。

肉の猛々しさにホックリとした栗の食感が優しい。こちらも潔さの味付けであり直球勝負でとても美味しかった。
素晴らしいお店でした。本場イタリアの風を感じさせるメニュー構成とその量、味付け。普段使いのイタメシ屋としては最高峰にオススメできるお店です。次回はおなかを空かせてもっと皿数を食べようと決意。オススメです。
ちなみに、通り道にある「小麦と酵母 濱田家 三軒茶屋本店本店」という和をテーマにした地域密着型のベーカリーもオススメです。和風の惣菜パンが多く、面白い商品構成です。
豆パン、黒千石豆パン、カレーパンを購入。いずれも小麦の味がタフなパンであり、ゴロゴロとした具材と相俟って、食べ応えのあるものでした。


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イタリア料理屋ではあっと驚く独創的な料理に出遭うことは少ないですが、安定して美味しくそんなに高くないことが多いのが嬉しい。
十年近く愛読している本です。ホームパーティがあれば常にこの本に立ち返る。前菜からドルチェまで最大公約数的な技術が網羅されており、これをなぞれば体面は保てます。

インド料理 スーリヤ 東麻布本店/麻布十番

新一の橋交差点の北東、法務局の近くの住宅街に、飲食店がひとかたまりとなっている一角があります。当店はそのうちのひとつ、インド料理屋。芝や八重洲にも支店を有する総本山。
どの街にも必ずひとつはあるインド料理屋そのものです。天井のディスコライクな照明の存在意義が気に係る。また、店員同士がずうっと無駄話をしているのが異国情緒を掻き立てます。
様々なメニュー構成に目移りしますが、根本的にはカレーの種類を指定すれば、それにナンとライス、サラダ、ドリンクがつくという構成。いずれも1,000円前後とこの立地にしては良心的。
注文前に供されるセットのサラダ。ドレッシングの量が毒々しいですが、覚悟していたほど味は濃くなく、いわゆる普通のセットのサラダです。
セットのドリンクにはバナナラッシーを注文。飲むヨーグルトにバナナのフレーバーが付いたという印象。味わいは今あなたが想像しているそれと大差ないでしょう。
ジェントルマンセットを注文。ありそうでないネーミングの定食です。2種のカレーにライス、ナン、パコダ、タンドリーチキン、サラダ、ラッシーがついて1,300円はお買い得。ナンまたはライスは1回に限り無料でおかわり可能です。
日替わりカレーはキーマナスカレー。茄子が煮込まれているというわけではなく荒々しい存在。挽肉も構成要素として独立している印象で、全体としてまとまりが無いように感じました。
チキンカレー。こちらも鶏肉が独立した味わいであり、欧風カレーのような全ての素材が渾然一体となって迫り来る、という印象に乏しかった。
タンドリーチキンはケンタッキーフライドチキンほどのサイズであり食べ応えがあります。スパイスの香りが食欲をそそり、マイルドな辛味が心地よいランチタイムを演出する。

パコダはインド風のかき揚げ。スライスした野菜などにヒヨコマメ粉の衣をつけ揚げたものです。揚げたてではなく油の浮いたような味覚であり味付けも薄い。こちらは残念賞。
おかわりのナンを食べれば確実に満腹です。電車を乗り継いでまでしてわざわざ訪れるお店というわけではありませんが、それなりに美味しく量も多い。近所にあれば使い勝手の良いお店。今度は夜に飲み会で使ってみようかな。


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東麻布のお店をまとめました。東麻布は歩いてすぐそこの麻布十番に比べてリーズナブルな佳店が多いですね。
  • ラ リューン ←麻布界隈、いやむしろ都内でもトップクラスに好きなお店。クラシックで美味。高くない。
  • ラメンサ ←ランチのカレーが絶品。テラス席でビールを飲む幸せ。
  • ゑびすや魚店 ←東麻布で100年近く続く魚屋が、魚屋料理とお酒を楽しめる居酒屋を営業
  • 旬菜本多 ←リーズナブルな和食。感動は無いけれど満足。ランチが超お得。
  • 蘭麻 ←夜は1万円超えの高級店ですが、ランチは1,000円代。追加料金でお願いできるカレーが最高に美味。
  • あそこ ←ホリエモンが常連の居酒屋。確かに美味しいんだけど高すぎです。
  • ビストロチック ←ランチのパスタが美味しい。店員同士が仲良さそうで微笑ましい。
  • Mixology Bar Source 2102 ←コーヒーカクテルが絶品。こんな美味しいカクテル飲んだことありません。
  • たこ八 ←徳島の有名店が東京進出。味の印象はありませんが安いです。
  • 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!
東京カレンダーの麻布十番特集に載っているお店は片っ端から行くようにしています。麻布十番ラヴァーの方は是非とも一家に一冊。Kindleだとスマホで読めるので便利です。

不都合な真実に脅えてアラスカへ<11日目>~女子供は近寄らないほうが良いスラム街~

■ミル・エンズ公園(Mill Ends Park)/ダウンタウン(ポートランド)
ダウンタウンのウィラメット川沿い大通りにある、ギネスブック認定の世界一小さい公園。その小ささたるや直径約60.96センチメートル(2フィート)の円形。もはや公園というよりも盆栽の域です。


■ブードゥードーナッツ(Voodoo Doughnut)/ダウンタウン(ポートランド)
ポートランドで最も人気のあるドーナッツ店。日本進出は秒読み段階。24時間営業ながら行列が絶えることはなく、金曜日の深夜が一番並ぶという前代未聞のドーナッツ屋です。我々は日曜日の9時から並び始めてちょうど1時間待ちでした。詳細は別記事にて。


■スタンプタウン・コーヒー・ロースターズ(Stumptown Coffee Roasters)/ダウンタウン(ポートランド)
ドーナッツに合わせはサードウェーブコーヒーのビッグ・スリーのうちのひとつの当店の1杯。ビールサーバーを使ってコーヒーを窒素と一緒に注ぎ入れる、アイルランドのギネスのような「ニトロ」にハマりそう。詳細は別記事にて。


■バーンサイド・スケートパーク(Burnside Skatepark)/イーストサイド(ポートランド)
スラム街は言いすぎかもしれませんが、かなり雰囲気の悪い地域です。高架下であり、大声を出しても誰も助けには来てくれないような場所であるため、女子供は近寄らないほうが良いかもしれません。
1993年、地元スケーターたちが無許可で作り上げたパーク。全米のスケーターに知らない人はいないほど有名であり、全米で最も難易度の高いコースのひとつです。映画「パラノイドパーク」の題材にも用いられました。
スケードボードやBMXはもちろんのこと、10歳にも満たない少年がキックボードひとつでピョンピョンと飛び跳ねていたのが印象的。息子の活躍に目を細める父親。ポートランドのDIY文化を象徴として記憶に残った瞬間でした。


■ノンズ・カオマンガイ(Nong's Khao Man Gai)/イーストサイド(ポートランド)
タイの屋台村を切り取ったかのように趣のある店内。タイの大衆食であるカオマンガイがレギュラーサイズで1,000円近くするのは食べる前から割高に感じてしまう。詳細は別記事にて。


■サタデーマーケット(Portland Saturday Market)/ダウンタウン(ポートランド)
ローカルが創る作品を販売するマーケット。「サタデーマーケット」と銘打たれてはいますが、日曜日も開催されています。工芸品だけでなくフードカートも多数出店しているので、ランチとして使うのも良いかもしれません。
やや商魂がたくましすぎる空気があり、地元のみんなでつくる青空市というよりは商売っ気に溢れすぎたマーケットでした。雰囲気としてはハワイ各所のマーケットのほうが好きだなあ。


■ナイキ(NIKE)/ダウンタウン(ポートランド)
ナイキの本社はポートランド郊外のビーバートン(Beaverton)という地域にあるのですが、ダウンタウンにある当店が発祥の地であるらしいです。

3フロアあるのですが、階段での移動を求められるのがナイキらしい。デブは来るなという意味でしょう。エアジョーダンが1から全て展示されており、マニアには堪らない直営店です。


■アルバータ・ストリート(Alberta Street)/ノースイースト(ポートランド)
ダウンタウンの北東5キロにある人気の通り。「地元民のショップやレストランが軒を連ね、ポートランドで最もアツいエリア」と紹介されることが多いのですが、代官山や自由が丘をカジュアルにした雰囲気です。
旅行者にとって極めて不便な立地の割に、東京に無い何かがそこにあるというわけでもないので、忙しい観光客はスキップしても良いでしょう。


■バリスタ(Barista)/ノースイースト(ポートランド)
https://tabelog.com/america/A5905/A590516/59002413/
ショッピングを楽しむ妻を解き放ち、私は独り休憩。スタンプタウン・コーヒー・ロースターズでサードウェーブコーヒーにすっかりハマった私は、当店に飛び込みコールドブルー(Cold Brew)を注文。
今回はニトロではなく水出しの冷やしたコーヒーですが、こちらも繊細な味わいで実に旨い。


■ノブ・ヒル(Nob Hill)/ポートランド
この地域の雰囲気は広尾に酷似しています。街路樹が豊かな品の良い丘に連なる住宅地とセンスのあるお店。
ショップやレストランはもとより、住人や客層、飼い犬に至るまで全てが品位を感じさせる佇まいであり、個人的にはアルバータ・ストリートより全然好き。


■パールディストリクト(Pearl District)/ポートランド
工場や倉庫が集まる地域を再開発したエリア。アーティストのギャラリーやアンティーク家具屋、レストランやショップが立ち並ぶ比較的若者の多い地域です。特にビール醸造所が多く、昨日のBlewCycleはこの辺りを巡るツアーでした。


■パウエルズ(Powell's City of Books)/パールディストリクト(ポートランド)
 1ブロック丸々が本屋であり「世界最大規模」と名高い本屋です。
料理書のコーナーが充実しており心躍るのですが、もはや本屋というより観光名所となっているため、大変な混雑でありレジも長く何かを買うにも一苦労です。
ちなみに洋書はサイズが大きいため蔵書数という意味では日本の大型書店のほうが多いのではないかという気がします。


■デシューツ・ブリュワリー(Deschutes Brewery Portland Public House)/パールディストリクト(ポートランド)
https://tabelog.com/america/A5905/A590516/59001834/
オレゴン州で最も有名なブリュワリーであり、全米で販売量第6位のクラフトビール・メーカーです。
レストランとして食事をするには日曜日16時で30分待ちでしたが、バーコーナーは誰でもすぐに入ることができます。最初は空席が見当たりませんでしたが立ち飲みで時間をつぶしていると親切な人が椅子を詰めてくれることでしょう。
サンプラーを2セット注文し、合計12種類のクラフトビールを堪能。IPAはそれほど好きなつもりではなかったのですが、ポートランドでは常に美味しく感じました。気候にあっているのかな。


■アンディーナ(Andina)/パールディストリクト(ポートランド)
日本のガイドブックには載っておらずネット上にも記事を見かけることは無いのですが、地元では大変に人気のペルー料理レストランです。2階建ての大箱であるにも関わらず、予約ナシでは訪問不可であり、各テーブルは2〜3回転しています。詳細は別記事にて。


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