ワカヌイ/麻布十番

今回のお食事会では「熟成肉が食べたい」とのリクエスト。脊髄反射で「それならば十番のワカヌイ!」と答えてしまい、本当にこのお店に決まってしまいました。

ここ数年で突然ブレイクしましたよね、熟成肉。当店はニュージーランドの肉屋の日本法人のアドバルーン的レストラン。サシだらけで表面を炙っただけの軟弱な日本のステーキ業界へ殴りこみです。
お店に入るといきなり熟成庫。迫力ある。
スパークリングワインで乾杯。アミューズがなんとラムチョップ!すごくテンションあがります。
ロメインレタスとアンディーブ、ブルーチーズのサラダ。チーズが食欲をそそる。
ニュージーランド産キングサーモンの温燻製。サーモンの味がきちんと伝わり、非常に良かった。もう少しポーションがあれば。。。
お肉のソースは赤ワイン、醤油、わさび、マスタードからお好きなものをお好きなだけ。
どーん!骨付リブアイ、1,000g!切り分けて頂くと、、、
なんか更に迫力が増す。霜降肉と違って脂と赤味が明確に棲み分けられているため、とてもジューシーに感じます。炭でガンガングリルされており非常に香ばしい。肉も噛み締めるたびに味が滲み出る。うーん、肉、食べてるなあ。
サイドにはキノコのソテーと温野菜。サイドとは言え充分に迫力のある皿。
デザートはオススメのメレンゲの何か。私はメレンゲが大好きなので大満足です。
チョコのデザートも一口頂いたのですが、わかりやすい味のチョコレートで結構タイプ。

とても印象深い、直線的なレストランでした。肉なのである。焼肉屋に行くよりも、超絶肉食った感を体験することができるお店。洒落たオッサンが大勢で幸せそうに肉の塊をシェアしているという、ちょっと独特の雰囲気。少し薄暗くて、スポットライトみたいに各テーブルに照明があたって、何ともいえない素敵な空間です。

その後は六本木のジュ・ド・ペッシュというバーへお連れ頂きました。昔はマナハウスという、それはそれは有名なレストランだったらしいのですが(村上龍 「料理小説集」の最後にクレジットされており、また「贅沢な失恋」という、いろいろな作家のオムニバス短編集に、ずばり「マナハウス」という村上龍の小説があり、さらに阿久悠の「夢を食った男たち」という本の文庫版のあとがきに、マナハウスのことが書いてあるとのこと。ちなみに村上龍の「マナハウス」は読点が最後に一度あるだけというとんでもない作品)、今はなんともカッコイイ空間のバーへ変身。フルーツカクテルが自慢らしく確かに美味しかった。薬草酒で〆てごちそうさまでした。楽しい一日でした。


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東天閣/川崎

川崎にはコリアンタウンがあって、焼肉屋および韓国料理屋が星の数ほどあるのですが、私が川崎で最も好きな焼肉屋はコリアンタウンからは少し離れたところにある龍苑。しかし、いつも龍苑ばっか行ってもアレなので、たまにはやっぱりコリアンタウンでね。
川崎駅からは遠く離れた場所に位置するので、車なのです。
 チョレギ。これは家でも作れる。何の工夫もない。
上タンとトントロ。普通以上に美味しいのですが、印象には残りません。
 上ミノ。コイツはうまかった!臭みは全くないし、歯ごたえもきっちり残ってまいうーです。
 テグタンスープ。牛肉のスープに野菜と辛いのをぶちこんだもの。もう少し辛くしてパンチを効かせて欲しい。
 壷漬けカルビ。本日一番の皿。見た目ほど脂っぽくなく、肉の味がきちんと感じられます。
しかし焼肉ってなんてフォトジェニックなのでしょう!
 壷漬けハラミ。美味しいのですが、カルビと同価格の割に味は劣るので、あまり納得できませんでした。

ソロンタン。牛骨をガンガン煮込んで骨髄まで煮出したスープ。トンコツラーメンの親戚みたいな味です。そのため、〆に頂くには少しくどい。

お酒は飲まず、おなかいっぱい食べて、2人で9,000円。安いですね。都内の有名店なら1.5倍くらいするかもしれません。しかし、めっちゃくちゃ旨いかというとそうではないので、川崎に車で用事があればいかが?というレベルのお店です。



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そうそう、肉と言えばこの本に焼肉担当として私のコメントが載っています。私はコンテンポラリーフレンチやイノベーティブあたりが得意分野のつもりだったのですが、まあ、自分の評価よりも他人の評価が全てです。お時間のある方はご覧になってみて下さい。


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オステリア・アウストロ/馬車道

横浜でジビエと言えば当店。馬車道からすぐの、真っ暗な通りにひっそりと佇むイタリアン。ジビエってフレンチのイメージが強いのに、イタリアンで攻めてくるあたり哲学を感じます。
最初にお米のサラダとハム。印象なし。
クルミパンとフォカッチャ。クルミパンはクルミの風味は感じられるけど、なんかモソモソしてて美味しくなかった。フォカッチャもキメが荒いというかなんというか、美味しくない。
イノシシの生ハムと、市販の生ハム。確かにイノシシの生ハムは逞しさを感じます。「食べ比べて下さい」とドヤ顔で言われたけど、市販の生ハムも立派に美味しい。。。
結構大き目の水牛のモツァレラ。こちらは乳の味がしっかりと残っており、素晴らしい。
イノシシの前菜盛り合わせ。左下から時計回りに肺の煮込み、レバーのパテ、リエット、テリーヌ、パンチェッタ、プロシュート、中央に背脂の生ハム。肺はトリッパのような味わいで上々。レバーは意外にも臭みを感じず。リエットも言われなければイノシシとは気づかないかも。しかし、テリーヌは動物臭が強烈でちょっとムリ。パンチェッタとプロシュートは普通の生ハムよりもマニッシュな味わいですが、水牛とあわせた際にも食べているんだから、「かぶってますよ」くらいの気遣いが欲しかったなあ。背脂は脂っぽいだけで全然美味しくない。
サトイモのニョッキ。一般的なニョッキと違って滑らかな舌触りで面白い。味も悪くないのですが、いかんせんポーションが小さ過ぎ。8口分ぐらいしか無いと思います。
カルガモ。カルガモって何?いやカモの一種だぐらいかはなんとなく理解していましたが、野鳥なの?という知識の無さで臨んで申し訳ありません。きちんとジビエらしいです。そして、非常に美味しかった。特に内臓で作ったソース。深みがあって、プロの仕事を感じます。
脚がきちんと残っていてリアルゥゥウ!

ところで、マガモがジビエ、合鴨はジビエでは無いのは良いとして、シャラン鴨とか北京ダックは家畜なのでジビエではないと理解していたのですが、wikipediaさんではジビエに分類されていました。良くわからん。誰か正解を教えて下さい。
ゴボウのチョコタルト。
マジでゴボウです。あまーく煮込んで風味を感じるものだと思っていたのですが、普通にゴボウで焦りました。
アフォガート。
最後はエスプレッソ。

店の雰囲気やサービスは◎、グラスワインの種類も豊富、食事もアラカルトで注文できるので自由度が高く良いお店。でもちょっと割高カモ。オステリアを名乗るくせに1人1万円を超えてくるのはいかがなものかと思います。かといってリストランテには程遠いし。。。難しいお店。



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松の樹/川崎

トゥーランドットで四川料理スイッチが入ってしまい、最近何かと四川料理を食べる機会が多い。寒いですしね。あと、辛すぎて訳わからんくなるから、たぶんMSGもそんなに使う必要もなさそうな雰囲気。何かと良いことが多い四川料理には、と、自分に言い聞かせています。
水煮牛肉。景徳鎮のそれに比べると、何倍も危険なビジュアル。しかし思ってたよりも痺れも辛味も感じることなく、うまみも少ない。むむむ。
麻婆豆腐。こいつは痺れがすごかったアル。ただ、痺れるのみで、うまみが…。
ご飯が自動的についてくるので、勝手にマーボー丼も作れるアルね。
担々麺は、味付けは悪くないのですけれど、どうにも麺が美味しくない。うーん、昔はもっと美味しかった気がするのですが。
一番辛く、痺れも強いという説明書きのあった鶏肉料理。これが驚くことに全然辛くない。からあげクンREDのほうが辛いんじゃないか?ただ、巨大唐辛子を全部除けて食べたので、そういうことかもしれません、全部食え、そうすれば、辛くなると。

10年程前に初めて当店にお邪魔した際には、これが四川か!とショックを受けたことを記憶しているのですが、なんかちょっと劣化した気がする。うーん、昔の思い出は美化系なんでしょうかね。



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魚新/日本橋

昔、仕事で大変お世話になった方々から、新年会へご招待頂きました。数年ぶりの再会もあり、ハッピーなひととき。
 天婦羅で個室って初めて。職人さんがぴったりとついて下さり、熱々を頂きます。
 前菜たち。天婦羅にカレー粉って今風ですね。
 エビの頭を揚げたものでスタート。酒が進む。
 エビさん。エビは私が最も好む食材なので小躍りしたくなる。
 ちなみに私は、ラスベガスで1日に108匹のエビを食べた記録を持つほどのエビ好き。
 ギンナンときぬさや。ほっくり仕上がっており美味しかった。
 ハゼ。ダイビングでハゼ関係の魚をたくさん見るので、食べるとなると、なんだかヘンなカンジ。
 九州産のナス。この時期だけしか出荷しない特別なものだそう。
 アワビ。うひょひょ、贅沢ですなあ。下味はついており、何もつけずに頂きます。
 シイタケにエビのすり身を詰めたもの。旨みの塊。美味しい。
 イカの大葉に
アスパラ。アスパラは瑞々しくて大地を感じる味ですごく好き。
 巨大アナゴの一本揚げに
 骨せんべい。
 〆は、かき揚げとごはん、天丼、天茶、天ばら(塩天丼)、天うどん、のいずれかから選択。天丼か天ばらか天うどんかで5分ぐらい悩みました。天ばらはスペシャリテらしいのだけれども、天丼のタレも捨てがたいし、キンキンに冷やしたうどんも良いし。。。で、結局天丼。とっても美味しかったので大満足です。
〆にシャーベット。

参加者はグルメな方々ばかりだったので、自然とレストラン談義。当ブログの「高級レストラン"また行きたい"偏差値」にまで話題は及び、盛り上がりました。

ご指摘頂いた点は「ほそ川の評価は不当に低い。蕎麦だけでなく、天婦羅も試すこと」。また、「レストラン吾妻の評価が高過ぎる。あなたは濃い味好きだからですよ。脂に対する考えがあなたと私の間で根本的に乖離がある」とのご意見もあり、好みって色々あって面白いなあと感じました。

最も興味深かったのは、イケてないお店の評価は一致している点。例えばコンラッドのチャイナブルー。それでもチャイナブルーは毎年ミシュラン一ツ星を堅持しているし、それなりに席も埋まっているので、これもまた、好みなのでしょう。

楽しいな。これだからレストラン巡りと議論はやめられない。



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天ぷらって本当に難しい調理ですよね。液体に具材を放り込んで水分を抜いていくという矛盾。料理の中で、最も技量が要求される料理だと思います。
てんぷら近藤の主人の技術を惜しみなく大公開。天ぷらは職人芸ではなくサイエンスだと唸ってしまうほど、理論的に記述された名著です。スペシャリテのさつまいもの天ぷらの揚げ方までしっかりと記述されています。季節ごとのタネも整理されており、家庭でも役立つでしょう。


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