八重山~シュノーケリング~

私は筋金入りのブランクダイバーです。今回は5日も八重山にいるくせに、一度も潜らないという徹底ぶり。だってダイビングって機材とかめんどくせーじゃん。高いし。危険だし。ここらあたりまで来ればシュノーケリングでじゅーぶんじゅーぶん!シュノーケリングなら肺が破裂したり減圧症になったりする心配なんてないし。
というわけで、ダイバーさんと同じ船に乗り込み、私はシュノーケリング。シュノーケルのインストラクターの方は私につきっきりでいてくれて何だか得した気分。
毎度来るたびに思うのですが、石西礁湖のサンゴは素晴らしい。
私はお魚やマンタよりもサンゴに惹かれてしまうタイプなのです。

インストラクターは私なんかより全然レベルが高く、1分ぐらい水中に留まって撮影してる。

幻想的。


なんだか久々海の世界を覗いたけれど、やっぱいいですね。
しばらくご無沙汰していましたが、ちょっと火がついてしまったかもしれません。
今度はちゃんと潜りに来ようっと。
帰りの飛行機は15:55発なのでちゃんとした食事がでなくて悲しかったです。同じ料金なのに納得が行かないぜ。

最近飛行機に乗ることが多いのでCAと接する機会もいきおい増えているのですが、人に拠ってサービスレベルが全然違うなあと面白く感じています。ある人は一生懸命ゲストの名前を覚え「○○様~」と声がけをするように努め、飲食店で言うテーブルウォッチングを徹底的に行う。またある人は事務的に飲み物や食事を出すだけで呼ばれなければ行かない。ギャレーに引っ込んで客室内に姿を現さない。こういう働きっぷりって、客はみんなちゃんと見てるし上司もきちんと評価してるよと指摘しておく。

八重山~西表島~

西表島といえば東洋のガラパゴス。珍しい動植物の宝庫。郷に入れば郷に従えということで、カヌー&トレッキング、エコツアーに参加!
完全にマングローブである。
マングローブっていうのは海水と淡水が交じり合う場所に生える植物の総称であって、「マングローブ」っていう種類の木があるわけじゃないんですって。それに、そういう場所を好んで生えているわけではなく、そういう環境でも生きていくことができる唯一(?)の植物たちがマングローブとのこと。なので、マングローブたちも塩分なんて全然キライで、できるだけ根っこでフィルタリングし、それでも吸い上げてしまった塩分は葉っぱに貯めて落とすようにしているんですって。そうやって落とされた葉っぱは黄色で、かじってみるとほんとにショッパイらしいです。世の中知らないことがたくさんあるなあ。
ひたすらこんな感じでカヌーを漕ぎまくる。8km。腕がパンパン、マメもつぶれた。
休憩での西表産黒糖がすごく美味しく感じる。
なんと巨大なシジミ。身はすごく小さくて、中身はほとんど海水らしい。
お弁当が可愛らしい。それにしても沖縄の人はほんとによく天ぷらを食べる。
上陸後はトレッキング。
イリオモテマイナスイオンである。
西表島イチオシの滝。地味である。

私にはエコツアーは向いていないということを再認識できました。やはり私は人工的なリゾートで昼間からビールを飲んで、気が向けばジェットスキーに乗ったりするのが好きみたいです。マングローブは木のトンネルを味見程度にくぐるぐらいでいいや。

八重山~石垣島~

石垣島というと、ものすごく僻地で田舎を想像してしまいますが、実際はそこそこ都会。
離島ターミナルすぐそばの鮮魚店。
軒先のテーブルで生ビールと魚介の天ぷらと刺身を楽しめます。特に美味しくはありませんが、各500円という納得感のある価格設定に満足。
10年前に泊まった1泊1500円ぐらいの安宿が閉鎖されていました。ああ我が青春の1ページが。
図書館。この図書館は本土のそれと一味違う。沖縄の郷土史や近隣国の歴史コーナー、日米関係史や戦争関連の資料が膨大。ダイビング関連の書籍が充実していたり、沖縄に関連するマンガ(Dr.コトーとか)もたくさん置いてあったりと、旅行者が来てもとても楽しめます。本の陳列方法も本屋的(例えば直木賞受賞作コーナーなど)で、直感的に接しやすい図書館です。
石垣と言えば石垣牛。ここ数年で突然ブレイクしました。まずは牧場直営の焼肉屋。

「神戸牛」や「松阪牛」「前沢牛」っていうのは単なるブランド名で、ぜーんぶ「黒毛和種」という品種の牛らしいです。品種は同じ、育て方が違うだけ。しかし面白いことに、各生産地で繁殖(?)しているわけではなく、仔牛をある地域から買ってきて、各生産地で育てているらしいです。で、その仔牛を輸出している地域ってのがここ石垣(八重山地方)なんですね。

どうしてわざわざこんな僻地から仔牛を買うのか?それは肉の味は幼少時におおよそ決まるので、年中温暖でストレス無く過ごすことができ、牧草も生えまくり食べ放題、超健康優良児が育ちやすい石垣が最適だから、らしいです。なんか文章ヘンですが端的に言うと石垣っ子は将来有望だからです。

「それならわざわざ輸出せず、石垣で最後まで育ててやればいいじゃないか」。おっしゃる通り。そのご指摘を具現化したものが「石垣牛」なのです。昔は輸出することで手一杯だったけど、最近生産に余裕が出てきたからそのまま最後まで育てるようになり、ブランド牛として売り出し始めることができるようになったんですって。

ちなみにこれまでの説明は人からの又聞きの又聞きの又聞きなのでどこまで本当かはわかりません。でもたぶん大体あってると思う。
石垣の地ビール。よくある味。
アグー豚。さんざん煽っといていきなり豚でごめんなさい。でもこれが一番美味しかった。
カルビとロース。色が悪い…。店側は熟成させているからと言い張っていたけど、全然美味しくないし。
ホルモン3種盛。美味しくない。
石垣牛ハンバーグ。これは美味しい。とてもジューシー。しかしびっくりドンキーと大差無いような気もしないでもない。ということで、生産地で食べるものが一番美味しいということはなく、やはり一番は東京に集まってくるんだなあとヘンに納得してしまいました。
ハウツリージェラートというジェラート屋。沖縄初のコールドストーン的大理石アイスのお店。
見た目は素敵。味は普通。高かった。
気を取り直して再び石垣牛のお店。八重山地方で最も有名かつ予約困難なお店です。ただ、きたうち牧場直営の焼肉屋とやらに光るものは何も無かったので、特に期待することもなく入店。
焼きシャブ。上質なロースを薄くスライスして軽く火にで炙り、ポン酢で食す。うっぅっ、うまい!
ニコタン。タンの煮込み?ゴロゴロととんでもなく巨大なタンの角切りで口腔内がタンまみれになれる。地味に一番美味しかったかもしれません。
タン。普通に美味しい。
カルビとハラミ。まあまあ。
たらふく飲んで食べてひとり5,000円。これだけ上質なお肉をおなかいっぱい食べてこの値段なのは奇跡。最も質が良い肉は東京にドナドナされますが、そこそこの質の肉であれば格安で食べることができる、そんなお店でした。おすすめです。
そういえば石垣島トライアスロンの日が近かったので、立派なチャリに乗っている人をよく見かけました。外人も多い。私はスイムとバイクは好きなのですが、ランが苦手(というか走ってるうちに飽きてくる)なので中々トライアスロンにチャレンジできずにいます。
辺銀食堂。食べるラー油の火付け役。
味は別に普通。なんだかこういうコメント多いですね。ボキャブラリーが貧弱で申し訳ない。
例のラー油とニンニク油を入れ放題なのですが、たくさん入れれば美味しくなるというものでもないので、ほんの少ししか活用できませんでした。
お土産用のラー油はここで食事をした者のみが1本だけ購入することができます。
しかし中に入っていた説明書的なものには「1~28本、地方発送承ります」の文字が。

八重山~波照間島~

石垣~波照間航路の欠航率は50%を超えるという話を何かで聞いたことがあります。絶海の孤島。それでも人口は500人以上と結構多い。
まずは日本最南端のそば屋で八重山そば。美味しくない。
島で一番キレイな宿泊施設。受付の女性が誰に対してもタメ口で気持ち良い。「いつ帰るんだっけ?今夜から北風に変わってしばらく欠航するかもしれないから、予定あるなら今すぐ帰ったほうがいいよ」私は特に急ぎでは無かったので留まることにしましたが、同時刻にチェックインした夫婦はマジでそのままとんぼ帰りしてました。すごい島である。

同じ宿泊先にテレビの取材クルーが滞在していました。なんかやたらイケメンがいるなあと思ったら「あの人は○○の○○で○○の○○よ」と教えてくれました。この島にプライバシーという概念は存在しない。見聞きしたこと全てがリアルにリツイートされていく。
日本最南端の郵便局。郵便局員手作りのポストカードがセンス良かったです。
平日昼間から酒盛りする原住民。ちなみにこの5時間後に再びここに戻ってきたのですが、まだ飲んでました。しかも人数が少し増えて。
ニシ浜ビーチ。日本最南端のビーチ。真っ白な砂浜と遠浅のエメラルドグリーン。素晴らしい。
星空観測タワー。波照間島は南十字星を好条件で観測できる数少ない島。ただ、本気で南十字星を見たいのであれば、こんなにアクセスしづらい島よりも、南半球へ行ってしまったほうが早いと思います。


日本最南端を猛烈にアピール。3つもいらんやろ。
海の色がトイレ色。ちなみに賢明な読者はもうお気づきかと思いますが、このとき私は日本最南端の人であったのです。「船や飛行機でもっと南に人がいる可能性がある」なんて無粋な指摘はしないように。
最南端の小中学校。今日この日が入学式とのこと。入学式の夜は、入学する児童を抱える家は酒と料理を大量に準備し、パーティを開催するとのこと。全島民はそういった家庭各戸を一晩かけて全てまわり、お祝いの言葉と品を置いていくんですって。ほんまかよと思って夜間にぶらぶらしてみると、マジでした。そこかしこの家で2~30人が飲み会してる。ちなみに島内に高校は無く、中学を卒業すると日本中に散り散りに拡がっていくんですって。なんかすごい世界だ。
日本最南端のメガネ屋。
日本最南端の自動販売機。
日本最南端の平和宣言とそのすべり台。
日本最南端のガソリンスタンド。地図で確認したところ、ここの自動販売機が日本最南端のような気がする。
日本最南端の救急車。
日本最南端の駐在所。
日本最南端の命令形。
日本最南端の子供たちとバスケットゴール。
日本最南端の発電所。
日本最南端の本日休業。
この島に信号は無いぞ。
夕食はこんな感じ。沖縄の人は意外とよくおでんを食べる。
満点の星空である。すごいだろう。なぜならこれはプラネタリウムだからな。本物の空は雨模様で星なんてひとかけらも見えませんでした。

星を見るためには天気が良いのは当然のこと、月が出ていてもダメ。そしてこの欠航率。波照間で星を見ることができる旅行者は本当に本当に幸運なのです。観測所のおっさんが「今日はあいにくの天気で星が見えませんので、天気が良い時に撮った星空の写メを赤外線でプレゼントします。雨の日だけですよこのプレゼントは!」と言い出して超いらない。誰ももらおうとせず、ちょっぴりかわいそうでした。
日本最南端のトイレ。
日本最南端のスリッパ。
翌朝は予報通りものすごい風。なんとか船は欠航することなく予定とおり動きましたが波がとんでもない。
乗り物系には強い方なのですが、少し酔ってしまいました。途中で乗組員が全員にゲロ袋を配布し始めて船内が騒然としました。

全ては風まかせ。風が吹けば漁に出ることはできず、外界との接触も絶たれるので、島全体が休業的な雰囲気になります。物流が完全にストップするってのがすごく新鮮。東京では考えられない生活がこの島にはあります。

そういえば、波照間といえば泡盛の「泡波」で有名ですね。生産量が極端に少なく、ほとんどが島内で消費される幻の泡盛。波照間まで来ちゃえばどのお店でも1杯300円ぐらいで飲めるし、600mlのボトルも普通に売られています。それが本土では一升瓶だと2~3万円で取引されるんですって。日本最南端のハングリーマーケティングがここに。

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この年は1年で10回沖縄を訪れました。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。