六覺燈/なんば

大阪名物の串カツがミシュラン1ツ星www。シャッター商店街の2階。ミシュラン正気かよ!よく見つけたなあ。
入店してびっくり。小奇麗な和食屋みたいな佇まい。お客さんもほとんどがシャレオッティです。コンセプトが「串カツをワインとともに」なので、ソムリエがワインを推してくれます。
串カツが20本以上にサラダは食べ放題、自家製のパンとデザート、コーヒーがついて8,000円。ものすごく安い。新世界の串カツ屋で適当に食べても5,000円ぐらいするのでとってもお値打ち。















ネタはエビ、ホタテなどオーソドックスなものがほとんど。ただ、素材の質が恐ろしく良く、揚げただけなのに、こんなにも美味しい。サラダもオイシックスで買う一番高い野菜みたいな味がします。
東京では銀座の交詢ビル(バーニーズの上ね)に入ってて、オーナーは東京に赴任中とのこと。お値段は3割増。

隣の客とお店の人の会話が聞こえてきて、その内容がとても印象的でした。

「オーナーがひょっこり大阪に帰ってきて、店を覗きに来る。その時、店がなってなかったら厳しく叱られる。オーナーが来たときだけ何とかうまくやる、ってのは、人間、絶対にできない。なので、常に最上の状態でいないといけない。普段からのお客様に対する心遣いや食材に対する姿勢がなってないと何となくそれがにじみ出てしまうもの。だから私たちは常にパーフェクトでいる。オーナーが居なくなってからのほうが店のレベルは上がっていると思う」

客に対して、ここまで言い切ることができるのはすごいと思いました。良いお店です。おすすめ。

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関西も食のレベルは高い。しかも東京に比べて1~2割物価が安く、予約も取りやすいので良いこと尽くめです。印象的だった有名店をまとめました。
関西のグルメ本についてはミシュランガイドが最も優れています。どうも他のグルメ本は粉モノや串揚げ、大阪割烹など、物珍しさを優先して紹介されており、本質的な価値は置いてけぼりな気がします。

六覺燈

天寿し/小倉

世界で一番美味しい鮨屋は当然東京にあるだろうと信じ込んでいるのですが、食べログの評価では当店が1位でした。ならば検証せねばなりません。スターフライヤーで小倉の地へ。

予約の時点でびっくり。「当店はお酒を置いていませんがよろしいでしょうか?」うひょーなんて根性のすわった鮨屋!飲食店って飲み物で稼がないとやってられないって話なのに。裏を返せば、酒で元とれてないぶん、食事は割高なの?と邪推してしまいます。
マグロは普通。大将が「あ!関東の方ですか!あーそれなら言ってくれれば良かったのに!良いマグロはね、一旦全部築地に集められるんですよ、ドコで揚がっても。だからこのマグロ、築地から仕入れてるんですよ~」フードマイレージ問題を垣間見ました。
イカ!美味しいなあ。九州のイカはほんとに美味しい。イカって、輸送すると鮮度が落ちるから、ホンモノは現地で食べるしかないってテレビでやってました。呼子から東京に輸送するプロジェクトもあったらしいのですが、全滅だったらしいです。それにしても鮮やかな盛り。どうやってカットするのかしら。
 エビもうまし。
 キュウリ添えられるのって初めて。





 関東ではお目にかからない近海物ネタのオンパレードでとても楽しかったです。
 エビヘッド。濃厚なかっぱえびせん。


ふぐの白子を焼いたやつ。あっつあつの白子とシャリが口の中で溶け合ってリゾットのように解けていく。
 アナゴちゃん。ふんわりフワフワ。でも私は歯ごたえがあるほうが好き。
玉子を食べてご馳走さまでしたー。

「おなかの具合はいかがですか~?」「あと6カン食べます」みたいな注文の仕方でした。で、好き嫌いを聞かれて、その後は完全におまかせ。

お会計がちょっぴり怖いシステムですが、これだけ食べてななななななななんと!12,600円!ぐおおおおおおおお安いいいいい!2万は超えるだろうと覚悟していただけに、フローイデーシェーネールと喜びのうたを歌いそうになりました。銀座で同クラスだと確実に倍はかかります。参りましたありがとうございました。

5、6人しか入らないカウンターで、大将も柔和な雰囲気。客の間に一体感が生まれやすい。後から会社制服女子ふたりが入ってきて、「おっ、今日はどうしたの?社長は?」「今日から社員旅行でみんな韓国です。私たちはお留守番なんで、なんでも好きなもの食べておいでって言われました~」なんか良いですねこういう牧歌的な雰囲気。

どれもこれも美味しく、値段は高くない素晴らしいお店です。感動的に美味しい!というネタは今回は無かったので日本一とは言いがたいですが、何度でも行きたいし、誰にでもオススメできるお店でした。


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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。

天寿し 京町店
関連ランキング:寿司 | 小倉駅平和通駅旦過駅

チャイナブルー/汐留

コンラッドが好きです。あの長い廊下が良い。人の流れから外れた場所にあるから、トイレとか待ち合わせに使われることはなく、そこに用がある人だけが集まるからすごく客層が良く感じます。夜景も文句なしに素晴らしい。ただ、レストランがどれも不当に高い気がするんですよね。当店はミシュラン一ツ星を取ってはいるものの、とても高い。
照明が暗すぎてうまく撮れませんでした。何かの和え物。美味しくない。
カニやらエビやらのシュウマイたち。美味しいけれど、量が少ない。5個づつ欲しいです。
フカヒレは特に味がせず。
白身魚も場末の中華料理屋と大差なし。
麺も全く印象に残らず。
デザートも全然だめ。
なるたけ良いところを探そうと努めたのですが、最後の最後まで0点でした。

ただ、夜景と雰囲気は抜群に良いんですよね。ワインとシューマイだけ、みたいな使い方ができればいいのかもしれません。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

中国料理 「チャイナブルー」 コンラッド東京
関連ランキング:中華料理 | 汐留駅新橋駅築地市場駅

裁判傍聴 vol.5

というわけで終了。ここでびっくり。被告人はその場で手錠を解かれて自由の身。私たちと一緒に部屋を出てエレベーターに乗るって家に帰ります。怖い。すぐ隣にシャブ中が!「てめー何遊び半分に来てんだよ」とか凄まれたらどうしよう。本人はシャバに出れて有頂天だろうから私なんて眼中にないだろうけど。

廊下で被告人と弁護士が雑談。「ちゃんと帰るんだよ。お金ある?」「15,000円ぐらいあります」「じゃあね、オツカレサン」「ありがとうございましたあああ!また何かあったらよろしくお願いしますうう!」だから次があったらあかんねんて。

その脇を検察官たちが談笑しながら通り過ぎていく。「割と早く終わりましたねーメシどこいきます?」「まー、あんなもんだよなー。次ってなんだっけー」うーん、なんとも違和感。さっきまで法廷でやりあってた人がすぐそこにいるのに。

2時間で3件見たわけですが、被告人に共通しているのは
  • 低学歴 
  • 身寄りがない、親族や友人から見捨てられている 
  • 建築業を転々からの無職 
  • お金が無い 
「犯罪者は問答無用で悪い。まともな人間は犯罪なんて犯さない」と切って捨てるのは簡単ですが、それほど単純な問題でもないなと思いました。少なくともお金欲しさからの無計画な犯罪は、景気が良ければ激減すると思う。世の中が犯罪を生むだなんてチープなこと言うつもりはありませんが、うーん、うまく言えない。なんとかならんもんか。

ルールに馴染めない人たちはいつの時代も一定数確実に存在するわけで、それをコントロールするのは警察ということになっているけれど、教育、文化、家族、近所付き合い、のようなパワーもとても重要なはず。犯罪者が生まれるのは、やっぱり社会的な理由がどこかにあると思います。親戚とか友達に見捨てられたら、何もかもどうでもよくなる感覚、わからないでもないもん。まして刑務所に入って更生なんて、できるわけないし。

というわけで、私ができることを考えたら以下のようになりました。
  • 働いて稼いで使って景気に貢献。税金も納める 
  • 親族や友人にダメなやつがいればきちんとダメと叱る 
  • こちらから犯罪を生まない (喧嘩を売らない、という意味ではなく、戸締りをしっかりしたり、置き引きに気をつけたりと、軽犯罪が発生しやすい状況を、こちら側から排除する)
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「裁判傍聴」シリーズ目次

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