マニラ vol.5

早起きしてイントラムロスへ。日が昇っている間しか行動できないから、自然と早寝早起きなのです。
イントラムロスとは、スペイン語で「壁に囲まれた街」という意味。スペイン統治時代に外敵から身を守るぜ的な歴史を感じる町並みです。


確かに建築物の雰囲気は西洋風なのですが、いかんせん汚すぎる。そこらへんにゴミ捨てたりツバ吐いたりするなよ~。
マカオは完全に西洋の雰囲気を残しているのに、イントラムロスはフィリピン人が汚しすぎて完全にアジアです。せっかくの世界遺産なのに、もったいない。
橋を渡ってチャイナタウンへ。このあたりは完全に攻殻機動隊の風景ですね。それにしても汚い。チャイナタウンはどこも汚いですが、ここマニラのそれはズバ抜けて汚いです。

お次はマカティと呼ばれるビジネス&ショッピング街。上品な人が増えてきました。外国人も多い。それに比例するボディチェックの回数。ショッピングモールのフロアを移るだけでボディチェックがあるのです。

歩き疲れたのでタクシーでホテルに戻る。タクシーはとにかく安いです。マニラの公道で目にする車は商用車かバスかタクシーのみ。自家用車を見かけることはほとんどありませんでした。じゃあどうやってスーパーなどに買い物に来るのかというと、みんなタクシーを利用するのです。
私が乗り込んだタクシーのドライバーは、出発前に十字架を握り、胸の前で十字架をきってから「今回もどうぞ安全に」のようにお祈りしてから出発しました。おお、これは敬虔なクリスチャンだ。ボラれたり強盗したりはしないだろう、と、安心したのですが、バイーン!!プップー!!キュキュキュー!と、とんでもなく運転が荒い。あんた神頼みする前に丁寧に走りなさい。大体ルームミラーの角度もおかしい。

ホテルで昼寝の後、昨日の捲土重来とマニラ湾の夕陽を求めて外に出たのですが、やはり突然の豪雨。ほんともう、一歩外に出ようとしたらザーッって。ホテルの人間にアハハと笑われました。

外出はあきらめ、夕食はホテルのレストランで食事。アメリカンスタイルハンバーガーを注文すると、バンズが何故かデニッシュ調で油っぽく、パティはフィリピン料理の匂いがして臭かったです。呪ってやる。

翌朝は4時起きで空港へ向かい、何の感慨に耽ることもなく、成田へ到着しました。もうマニラには行かないし、家族や友達も行かせない。
  
このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

「マニラ」シリーズ目次

関連記事
旅行が好きです。油断するとすぐに旅に出ます。楽しかった大型旅行の先頭記事をまとめました。リンクに飛んでから、順々に次のページをめくって頂ければ幸いです。

マニラ vol.4

フィリピンはその昔スペイン統治下にあったので、国民の8割がローマカトリックというアジアでは珍しい国です。
ひょいと市場脇の教会に入ると、盛大なミサが。外ではマリア像にしがみついて祈ったり、牧師を囲んでライブ会場みたいになっていたり。平日の真昼間っから神頼みなんかしてないで働きなさい。
市場はとにかく臭く不衛生。ちょっと酷い。デリーの不衛生さよりも酷いです。ただ、デリーのように5メートルおきに土産物屋に腕を捕まれたりしないので特に疲れはしない。

巨大ショッピングモールへ。ここでもショットガンを持った警備員がお出迎え。デパートに入るだけでボディチェックされます。そういえば、電車の改札でもボディチェックされたし、どんなに小さな銀行でもショットガン装備の警備員が数人いてカウンターは鉄格子だし、レストランの入り口には金属探知機と「銃火器お預けカウンター」があるし、やはり普通ではありませんこの街は。あまりに銃が日常的すぎて麻痺してしまう。

物価は意外と高い。交通機関や大衆的な食事は日本の1/3~半額ほどですが、嗜好品や服飾品は日本の物価と同等かそれ以上です。歩き疲れたのでスタバでモカフラペチーノのトールサイズを注文したのですが、500円もしました。電車は初乗り30円なのに。
ランチはそれなりにちゃんとしたフィリピン料理レストランのビュッフェへ。1,300円と高い。見るからに不味そうですが、実際に不味いです。焼鳥みたいな料理ですら不味い。味付けにセンスが無い。タイ料理屋やベトナム料理屋は世界のどこにでもありますが、フィリピン料理屋というものをあまり見かけない理由は、こういうところにあるのかもしれません。

失意のままホテルに戻り、泳いでトロピカルドリンクでも飲むか、と、プールへ向かう。しかしながら、思いのほかプールが小さく、ケノビで端から端まで届いてしまいました。私に息継ぎをさせてくれ。もういいやと早々に諦め、部屋に戻ってストレッチして昼寝。マニラに何しに来たのだこの人は。

日も傾き涼しくなった頃を見計らい、マニラ湾の夕日でも見に行くかと外に出ると突然の豪雨。滅びよマニラ。全てにやる気を無くし、ホテルに戻って読書後就寝。精彩を欠いた一日でした。

このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

「マニラ」シリーズ目次

関連記事
旅行が好きです。油断するとすぐに旅に出ます。楽しかった大型旅行の先頭記事をまとめました。リンクに飛んでから、順々に次のページをめくって頂ければ幸いです。

マニラ vol.3

朝食は日本料理屋へ。治安の悪さは人の心を保守的にさせてしまう。お天道様が高く上るのを待ってから市内散策。

街の雰囲気はホーチミンに似ています。ただ、走るのは二輪じゃなくて全て四輪。歩行者用の信号はナシ。環八クラスの道路を信号無しで横切らなければならないのには辟易する。銃殺よりも交通事故死のほうが可能性としては高そうだ。
スリとひったくりで有名な市場へ向かう。どんな有名のなり方なんだよ、とひとりごちながら電車に乗ろうとすると、駅員に怒鳴られて今にも掴みかからんばかりに制止される。うおーやべー殺される、ここはひとつ、10ドル札で反撃だ!と、ポケットに手を入れようとすると「ここは女性専用車両です!」と優しく諭されました。すみません。100対0で私が悪いです。命も10ドルもとられずに良かった。
市場の駅で降りると、どう考えてもさっきまで燃えてただろ、というビルを発見。消防車が集合の周りは水浸し。通行人が見向きもしないのが逆に恐ろしい。
さて、泥棒市場対策として今日の私のコーディネイトは 
  • 黒いジャージみたいなズボン 
  • Tシャツ 
  • サングラス 
  • サンダル 
  • 日焼け 
と、極力現地の貧乏人を装う。カメラはポケットに入るデジカメ。もちろん変なウエストポーチなどは身に着けずに手ぶら。ポイントは折りたたんで小脇に抱えた東スポ的な現地新聞。我ながら完璧な変装だ。準備万端で市場を散策開始すると「ヘイ!オミヤゲ!ミルダケ!」と早速日本語で声をかけられました。

このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

「マニラ」シリーズ目次

関連記事
旅行が好きです。油断するとすぐに旅に出ます。楽しかった大型旅行の先頭記事をまとめました。リンクに飛んでから、順々に次のページをめくって頂ければ幸いです。

マニラ vol.2


早朝便で函館から羽田へ戻り、一旦車を家に置いてからバスで成田へ。便名は「NW1」。1便ってなんかすごい。ちなみに帰りは2便です。

チェックインカウンターで若い女の子たちが職員とモメてて、どうしたんだろうと耳をダンボにしていると、「日本語が読めなくて困ってる」。なるほどフィリピンパブのお姉さんですね。日本へ出稼ぎに来て、凱旋する際の土産なのか、荷物はトランク4つ。
搭乗。フィリピンパブですかここは。水商売風な女性と暴力団風の日本人ばかり。ヤクザ風の方々はこれからスカウトに行くのかなぁ、と勝手に想像したのですが、私も私で、なるたけ観光客に見えないようにコーディネイトしており、貧乏かつガラが悪く見えるようにサングラスなんかしちゃったりしていたので、ヤクザ風も本当はヤクザじゃなくて単なる一般人かもしれません。 

4時間の空旅。23:00マニラ着。意外と近い。見た感じ普通の空港で、汚職の匂いは感じられず。しかしショットガンを持った警備員がウヨウヨいるのは落ち着かない。

ドキドキしながら入管へ。賄賂を要求されることなく素通り。拍子抜けしながら税関へ。ここもノーチェック。あれれ?何もないじゃん。せっかく10ドル札を何枚か用意してたのに。

一歩空港を出ると雰囲気は殺伐としています。タクシーの客引きの目つきが、他所の国とは少し違う。

ホテルから迎えに来てもらった車で移動。安全はお金で買うのです。よっしゃ!いまのところ五体満足だ!ひとりガッツポーズしておやすみなさい。

後でネットで見てみると「深夜着のNW1は絶対やめたほうがいい。夜中の市内移動は危険すぎる」と色んな所で書かれてました。危ない危ない。


このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

「マニラ」シリーズ目次

関連記事
旅行が好きです。油断するとすぐに旅に出ます。楽しかった大型旅行の先頭記事をまとめました。リンクに飛んでから、順々に次のページをめくって頂ければ幸いです。

マニラ vol.1

マニラをご存知ですか?フィリピンの首都で、正確には「メトロマニラ(マニラ首都圏)」。
どんな街かというと、
  • 銃規制が無い 
  • 外務省渡航危険情報では常に「危険」 
  • 何かの旅行雑誌「二度と行きたくない街」ランキングで断トツトップ 
  • 他の地域に住むフィリピン人も「マニラにだけは行きたくない」 
  • 入管で賄賂を求められる(逆らうと入国できない) 
  • 税関で賄賂を求められる(逆らうと密輸で逮捕) 
  • 空港職員に賄賂を求められる(逆らうと開放してくれない) 
  • 警官から賄賂を求められる(逆らうと適当な罪をでっち上げられて逮捕) 
  • 空港からタクシーに乗ると、知らないところに連れて行かれてホールドアップ 
  • 街の路地裏でホールドアップ 
  • ホテルの部屋のドアを開けるとホールドアップ 
  • ホテルのセキュリティボックスから金品が盗まれる 
  • 武装警備した現金輸送車がロケットランチャーで襲撃され強奪される 
  • 両替商が銃撃され、全滅 
  • 徴兵制があり、全員強い 
  • 強盗被害に遭い警察に助けを求めると、賄賂を求められる 
日本人がマニラの食堂で食事を摂っていると、「おい、あの日本人拉致ったら儲かるよなぁ」みたいな会話が割と日常的に聞こえてくる、そんな街です。なのに、行くことになってしまいました。しかもプライベートで。

日系航空会社のマイル特典旅行はチケット代は無料なのですが、サーチャージはきっちり請求する。一方、米系航空会社の場合、空港税以外全て無料と太っ腹。ノースウエストのマイルが結構残っており、そのうち使おうと鷹揚に構えていたのです。

しかし突然ノースウエストから「来月からマイル旅行でもサーチャージ請求します」と死の宣告。慌てて旅に出ることを決意し、今まで行った事無い国、かつ、保有マイルで行ける国を探すと、「フィリピン/マニラ」しか残されていなかったのです。 

北京でオリンピック観戦でも良かったのですが、あまりにホテルと観戦チケット代が高くて断念。しかしまぁ、今から思うと軽率な選択でしたね。命が惜しくないのか。貧乏学生じゃないんだから大人しくオリンピック観て来いよと過去の私に言いたい。

というわけで、マニラレポートです。

このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

「マニラ」シリーズ目次

関連記事
旅行が好きです。油断するとすぐに旅に出ます。楽しかった大型旅行の先頭記事をまとめました。リンクに飛んでから、順々に次のページをめくって頂ければ幸いです。

白神山地、函館 vol.2


6時起床で「函館朝市」へ。俄然やる気の食う気です。
小一時間ぶらつきましたが、印象は「観光地・割高・暴力団」です。軒先の店員は一様にガラが悪くてテキ屋ふう。値段が質に見合ってないと感じました。ここは何も食べずに退散。
五稜郭へ。完璧なファイブで驚きました。江戸時代の人、よく作ったなぁ。

ランチは回転寿司の函太郎。回転寿司と侮る勿れ、美味しさと安さが尋常じゃありません。東京のカウンターの寿司屋なら確実に10,000円超えの寿司が3,000円で食べることができます。食べるのに夢中であまり写真を撮らなかったのが悔やまれます。

ここでもやはり秋刀魚と牡蠣が秀逸。それに加え、120円皿のサーモンが尋常じゃなくおいしい。昔、友人のデブと焼肉食べ放題に行ったとき、面白がって無理やり10,000㌔㌍ぐらい摂取させた後、「おい!今、何なら食べれる?一番好きなモン言ってみろ」と聞いたら「うう、サーモン…」と回答。是非彼に食べさせてあげたくなりました。
教会やら洋館やらが密集しているエリアを散策。
横浜や長崎もそうですが、港町はホントに気持ちが良い。
函館の夜景。うーん、グレイト。グレイトなんですが、世界三大夜景(ナポリ、香港、函館)は言い過ぎのような気がします。

また、撮影業者が一般客を怒鳴りつけたりと、雰囲気はあまり良くありません。業者エリアと一般客エリアを分けるとか、時間入れ替え制にするとか、工夫はいくらでもできると思うので、今後の函館市の対応に期待。
昼の回転寿司食べ過ぎの影響で夕食は居酒屋で軽めに。
名物の函館塩ラーメンまでは届かず。うう、悔やまれる。また来るぞ。

このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

「白神山地、函館」シリーズ目次

関連記事
国内旅行もすごく大事にしています。なんてったって安い。みんなハワイなんか行くだけでなく、日本の名所と美食を巡る人生の豊かさも知って欲しいな。

白神山地、函館 vol.1


引き続き世界遺産を攻めましょう。今回のターゲットは、秋田県と青森県に跨る自然遺産、「白神山地」です。
空気がおいしい。自然がいっぱい。
パワースポットな感じです。
ただ、自然が豊かなのは良いことなのですが、一日中歩き回ってるとさすがに飽きます。15分でいい。世界遺産が観光地として優れてるとは限らない好例。こうなってくると知床行くの迷っちゃうなあ。
次の電車が来るまで90分も時間があったので、「二ツ井」という辺鄙な駅をぶらつく。美容室や理髪店が異常に多い。3軒連続で隣り合ったりするとかザラ。この町の住民はどれだけ髪が伸びるのが早いのか。
列車で青函トンネルを抜け22時に函館着。ほとんど店が閉まってて、適当に居酒屋に飛び込んだんですが、期待通りというか、よくぞやったというか、やはり海産物がとんでもなく美味。
とびきり美味しかったのは秋刀魚の刺身。醤油を浸すとパッっと広がる脂に大興奮。
牡蠣は厚岸産。牡蠣は広島より北海道のほうが総じてレベルが高いような気がします。
他方、イカは呼子の圧勝。申し訳ないですが、函館のイカは有名な割に普通でした。
ホテルは新しくて綺麗で天然温泉もあって超満足。やはり旅は食事とホテルである。



このエントリーをはてなブックマークに追加 食べログ グルメブログランキング

「白神山地、函館」シリーズ目次


関連記事
国内旅行もすごく大事にしています。なんてったって安い。みんなハワイなんか行くだけでなく、日本の名所と美食を巡る人生の豊かさも知って欲しいな。